2025年3月25日 公開

(株)ＰＱＲ（旧商号・(株)翔栄）｜群馬県伊勢崎市

【業種】 液晶パネル等製造
【倒産形態】 特別清算手続開始決定
【負債総額】 52億円

3月10日、前橋地裁より特別清算手続開始決定を受けた。負債総額は約52億円。

昭和57年3月設立。群馬県伊勢崎市を拠点に液晶タッチパネルやヘッドアップディスプレー等の開発製造を手掛けていた。昭和63年に液晶タッチパネルの製造を開始し、平成4年4月に同市内に工場を新設。平成13年3月にはガラスタッチパネルの一貫生産による量産ラインを導入。その後、当社のタッチパネルが車載用として採用され量産出荷を開始した。長年の業歴から国内メーカーや海外にも得意先を有し事業を拡大させ、カーナビ向けディスプレーの受注増を追い風に、平成27年6月期の売上高は約110億円に伸長していた。

しかし、タッチパネルの規格が新たな方式に移行されるなど事業環境の変化等を背景に受注は振るわず、令和5年3月期（決算期変更）には売上高は29億4,100万円に対し12億9,800万円の赤字で2期連続の大幅赤字計上となり、借入金は年商を上回り投資負担が重くのしかかる状況に陥っていた。

こうしたなか、令和5年6月に東証プライム上場のリズム(株)（さいたま市大宮区）との間で事業譲渡契約を締結。同社出資で令和5年7月設立の新会社へマスク製造事業を除く事業を承継した。その後、当社は令和6年12月31日に株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。