2024年10月31日 公開

(株)飛鳥商事｜岩手県盛岡市

【業種】 遊技場経営
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 35億円

10月28日、盛岡地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は日高拓郎弁護士（日高法律事務所、岩手県北上市本通り1-7-12 新町ビル2階、TEL 0197-65-6432）が選任された。負債総額は債権者約300名に対して、約35億円が見込まれている。

平成6年1月に飲食店経営を目的に設立。その後、平成8年1月にパチンコ店をオープンし、パチンコホール経営に事業を変更した。積極的に多店舗展開を進め、パチンコホールの他、スーパー銭湯の経営にも進出、平成15年9月期には最高売り上げとなる256億円超を計上していた。

しかし、積極的な事業規模拡大に資金が追い付かず、過剰な設備投資負担もあって厳しい資金繰りを強いられていた。平成23年3月に発生した東日本大震災によって沿岸部の店舗が壊滅的な被害を受け閉鎖に追い込まれた。平成24年9月期中には係争中の裁判で敗訴し、10億円近い賠償金の支払いを命じられ、同期は1億円を超える赤字を計上した。

不採算店舗の整理を進めていた中、コロナ禍による客数減少で赤字を余儀なくされ、令和5年9月期の売り上げは25億円台にとどまり、債務超過額は6億円を超えていた。この状況の中、先行き改善の見込みが立たないとして、事業継続を断念した。