2024年10月17日 公開
(株)中馬(ちゅうまん)|鹿児島県いちき串木野市
【業種】 砕石、コンクリート二次製品等の販売
【倒産形態】 破産手続開始申立準備
【負債総額】 16億2,346万円(6/3)
鹿児島支社定期情報会(R4.6.23、R4.7.14、R5.4.14、R6.7.18)などで既報。特別情報鹿児島版(R6.10.3)にて決済不調を報じていたが、10月17日早朝までにすべての事業を停止し、事後処理を新倉哲朗、早瀬弥恵の両弁護士(弁護士法人和田久法律事務所、鹿児島市山下町16-11、TEL 099-222-3188)に一任、鹿児島地裁へ破産手続開始申立の準備に入ったことが判明した。負債総額は令和6年3月期時点で16億2,346万円であるが、今後、変動する可能性がある。なお、今年に入り、鹿児島県内では3件目の負債総額10億円を超える大型倒産の発生となった。
通算業歴62年目となる老舗業者で、現代表は地場業界団体の会長を歴任するなど、相応の知名度を有する。これまで、先代による積極的な拡大投資で多角化経営を実践し、最盛期には当社を母体に9社でグループ体を形成していた。しかし、建設業界の環境悪化からグループ各社の業績が低迷。グループのスリム化に向けた再編を進めたものの、過剰とも取れる設備投資に起因した借入金が肥大化していたことで、中小企業金融円滑化法を活用するなど、再建へ着手した経緯にある。
近年は馬毛島開発に絡み、仮設桟橋を建設するための埋め立て地に対する捨て石などの需要が旺盛となり、売上高は令和4年3月期10億1,493万円、令和5年3月期12億1,054万円、令和6年3月期14億6,538万円と増収基調をたどり、2期連続して2億円前後の原価償却前経常利益を確保していた。しかし、当初予定していたほどの商品出荷には大きく及ばず、馬毛島開発が進む期間に借入金完済を目指していた当社にとっては、肩透かしを食らった格好となっていた。
今期に入ってからは、馬毛島の仮設桟橋工事も一服し、地場を中心に商品出荷を行う中、突如9月30日の決済が不調に終止。表向きの資金繰りは平静を保っていたが、馬毛島への出荷を見越した商品在庫は5億円まで膨らみ、不良資産を内包した売掛債権を省くと、余裕のない資金繰りが見て取れる状況となっていた。今月も取引先には事業の継続をにおわす説明をしていたとのことであるが、裏側では破産に向けた準備が進めてられており、今回の事態となった。
法人番号 | 6340001008993 |
業種 | 砕石、コンクリート二次製品等の販売 |
倒産形態 | 破産手続開始申立準備 |
所在地 | 鹿児島県いちき串木野市東塩田町1 |
設立 | 昭和42年12月 |
創業 | 昭和37年1月 |
従業員 | 47名 |
代表者 | 中馬浩 |
資本金 | 6,100万円 |
年商 | 14億6,538万円(6/3) |
負債総額 | 16億2,346万円(6/3) |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2024年10月03日
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