2024年5月22日 公開
東証プライム上場の自動車部品メーカーF社~有利子負債の返済期限迫る|特別情報
事業再生ADR手続の事業再生計画に基づく一括返済の期限が6月30日に迫っており、リファイナンスに向けた交渉が進められている。北米事業の不振から債務超過に陥り、事業再生ファンドによる200億円の優先株式の引き受けと金融機関37行による560億円の債務免除を伴う事業再生ADRが令和1年9月に成立したが、その事業再生計画は6年3月期をもって終了した。計画1期目の2年3月期は営業利益こそ達成したものの、2期目は新型コロナウイルスの影響から営業赤字となり、リストラ費用や減損損失などを計上して119億円の最終赤字となった。その後、売上高は持ち直したものの原材料価格やエネルギーコスト高が影響し、収益計画は達成することなく終わった。特に経営不振の原因となった北米事業は改善がみられず、再生計画中も毎期数十億円の赤字を垂れ流していた。一方、平成31年3月期末に1,077億円あった有利子負債は560億円の債務免除もあって令和2年3月期末に491億円まで削減し、2年6月末、3年6月末に3億円ずつ、4年6月末に6億円、5年6月末に11億50百万円を返済して、再生計画終了後の6年6月末に残額を一括返済することになっていた。ところが、5年6月末時点の有利子負債485億円に対して現預金は258億円しかなく、一括返済は困難になったことから6年3月期第2四半期でGC疑義注記を記載した。6年3月期末時点でも有利子負債は489億円に達し、現預金269億円を大きく上回っている。現在、6月末の返済期日に向けてリファイナンスの交渉中であるが・・・
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