2024年1月10日 公開
東証グロース上場の化粧品メーカーＨ社～業績悪化で社長交代｜特別情報
売上高の大幅減から令和5年9月期決算で継続企業の前提に関する重要事象等が記載され、Ｘ社長が代表権のない取締役会長に退いた。ペット用品の販売を目的に設立されたが、平成19年7月に美容・健康食品の販売へと業態変更をしたのを機にＸ氏が招聘されて社長に就任し、ＥＣ事業の強化に努めてきた。当社は自社工場を持たないファブレスメーカーで、また直営店舗を持たず、自社のＥＣサイト等を通じて販売している。26年4月に洗顔料の販売を開始すると瞬く間にヒット商品となり、美容液やヘアケアなどを次々に発売してシリーズ化を図った。令和3年6月に東証マザーズへ上場して3年9月期に売上高のピークを迎えるが、翌4年9月期から急激に下降線をたどるようになる。原因は業績拡大の原動力となったクレンジングの販売に大きく依存しすぎたためで、ピーク時には総売上高の約7割に達していた。これを美容液などの販売強化で是正を図っているものの未だ約6割を占めており、これに代わる商品が育っていない。こうした中、4年8月に美容整形外科大手Ｙ社代表のＺ氏が当社株式の33.0％を6億42百万円で取得してＹ社と業務提携を締結し、Ｙ社のメディカルサポート事業を当社へ移管することとなった。全国の整形外科等に対して「血液由来加工療法」を導入提案するものだが、同事業において2億53百万円もの貸付金が不良化し、5年9月期に貸倒損失引当金を計上している。当社に対するさらなるテコ入れとして、Ｙ社の子会社を6年1月に株式交換で当社の完全子会社化し、その前段階として5年12月21日付で社長が交代した。新社長に就任したのは･･･
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