2023年7月6日 公開
(株)近澤製紙所|高知県吾川郡
【業種】 大人用紙おむつ製造
【倒産形態】 弁護士一任
【負債総額】 27億円内外
7月3日までに事業を停止し、事後処理を津田 久敬弁護士(大塚・津田法律事務所、高知市升形4-3 県庁前クリニックビル3階、TEL 088-824-1133)に一任した。関係者によると、今後は破産手続開始を申し立てる予定と聞かれる。負債総額は27億円内外。
昭和初期に創業した手すき和紙の製造業者。設立後は和紙需要の減少に伴い、生理用ナプキンや大人用の紙おむつ製造へと業態を変更し、平成4年には売上高20億円を突破。以降も高齢化による老人福祉施設などの増加などで大人用紙おむつ需要も高まり、ピークとなる平成20年3月期は売上高41億6,100万円内外を計上していた。
製造ラインも本社工場の他、神谷工場(高知県吾川郡)を有し、需要拡大に対応してきたが、近年は同業他社との競争激化などで受注が低下。受注低下に伴い、工場設備などの投資負担が重くのし掛かり、採算性も厳しい状況となっていた。
令和2年以降は、新型コロナウイルス感染拡大も相まって受注環境が更に悪化。コロナ制度融資などを利用して資金繰り維持を図ってきたが、令和4年12月には大口取引先との契約が解消されると、ロシアのウクライナ侵攻により原材料であるパルプ価格の高騰が進み、令和5年3月期は売上高35億円内外に対し3億6,000万円内外の赤字を計上して債務超過に転落。業況改善の兆しが見えないことから、ここにきて事業継続を断念し、今般の措置となった。
業種 | 大人用紙おむつ製造 |
倒産形態 | 弁護士一任 |
所在地 | 高知県吾川郡いの町4003 |
設立 | 昭和28年4月 |
代表者 | 近澤 隆志 |
資本金 | 7,000万円 |
年商 | 35億円内外(5/3) |
負債総額 | 27億円内外 |