2023年3月28日 公開
(株)JOLED(じぇいおーれっど)|東京都千代田区
【業種】 有機ELディスプレーパネル製造
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 337億円内外
特別情報東京版(R4.7.11)で既報。3月27日に東京地裁へ民事再生手続開始を申し立て、同日、保全・管理命令を受けた。申立代理人は鈴木 学弁護士(西村あさひ法律事務所、東京都千代田区大手町1-1-2 大手門タワー・Eneosビル、TEL 03-6250-6200)、監督委員には片山 英二弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所、東京都中央区八重洲2-8-7 福岡ビル9階、TEL 03-3273-2600)が選任されている。負債総額は337億円内外。
平成26年7月設立の有機ELディスプレーパネル開発・製造業者。(株)INCJ((株)産業革新機構から新設分割、法人番号:2010001195118、所在地:東京都港区)が主体となり、ソニー(株)(現・ソニーグループ(株)、法人番号:5010401067252、東証プライム上場、所在地:東京都港区)とパナソニック(株)(現・パナソニックホールディングス(株)、法人番号:5120001158218、東証プライム・名証プレミア上場、所在地:大阪府門真市)、(株)ジャパンディスプレイ(法人番号:6040001059563、東証プライム上場、所在地:東京都港区)が出資し、その後、ソニー(株)とパナソニック(株)の有機ELディスプレー事業を承継した。
平成30年6月には(株)ジャパンディスプレイから能美工場(石川県能美市)を200億円内外で譲り受け、更に、平成31年4月には千葉工場を立ち上げ、2工場により量産体制を確立。医療用モニターや車載向けの自社ブランド「OLEDIO」を展開し、最盛期となる令和3年3月期の売上高は59億0,800万円内外を計上していた。
しかし、研究開発コストの重さや量産化の遅れ、既存の液晶と比較しても価格が高いことから連続して多額の赤字を余儀なくされ、最終赤字額は877億8,500万円内外まで膨らんだ。令和4年3月期に入ると売上高は56億5,500万円内外まで減少し、最終赤字は239億2,600万円内外と赤字からの脱却はできず、債務超過に転落していた。
このような中、中国・上海のロックダウンによる物流のストップや、液晶パネル関連の価格下落など外部環境も悪化。このまま事業を継続した場合、能美工場と千葉工場の撤退費用を捻出(ねんしゅつ)することが困難となり、裁判所の関与の下で民事再生による再建を選択した。今後は(株)ジャパンディスプレイからのスポンサー支援を受ける予定である。なお、(株)INCJは当社設立以前から8年にわたり1,390億円内外もの研究開発資金を提供していた。
業種 | 有機ELディスプレーパネル製造 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 東京都千代田区神田錦町3-23 メットライフ神田錦町ビル10階 |
設立 | 平成26年7月 |
従業員 | 590名 |
代表者 | 石橋 義 |
資本金 | 51億5,000万円 |
年商 | 56億5,500万円内外(4/3) |
負債総額 | 337億円内外 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2022年7月11日
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