2022年11月2日 公開
東証プライムのミシン・産業機器メーカーJ社~訪問販売完全撤退で従業員が動揺|特別情報
新型コロナウイルスによる巣ごもり需要の拡大でミシン販売が好調に推移しているが、来年3月末をもってミシンの訪問販売事業からの完全撤退を発表したことから、従業員の間に動揺が走っている。国内3大ミシンメーカーの1社で、世界初の家庭用刺繍ミシンを世に出したことでも知られ、家庭用ミシンではトップシェアを誇る。当社の業績を支えてきたのは直営店を通じて行われる訪問販売だ。高額なミシンを販売するためにはきめ細かな説明が必要で、最盛期には541の直営店を展開していた。しかし、業界全体が低迷期を迎えた時期もあり、当社も産業用ロボットやダイカストなどの産業機器事業に本格参入してミシン事業の落ち込み分を下支えしてきた。近年はコロナ禍で家庭用ミシンが見直されるようになり、巣ごもり需要で200万円以上の高額ミシンもよく売れるという。しかし、固定費比率の高い訪問販売事業は長年赤字が続き、さらにコロナ禍で各家庭への訪問自粛を強いられていた。こうした中、訪問販売のビジネスモデルは機能しなくなったとして、68ある直営店全店を来年3月末に閉店すると9月30日に発表、また、各店舗には従業員向けに人材派遣会社の再就職支援の案内が届けられたという。案内には「解雇」とは書かれていないものの、事実上の解雇である。対象人数は明らかにされていないが、およそ300人と推定される。同時に発表された令和5年3月期の業績予想の修正は、売上高を420億円から410億円に、経常利益を39億円から33億円に、さらに特別退職金等の事業再編損として16億円を計上し、最終利益を26億円から6億円にそれぞれ下方修正した。昨年10月に創業100周年を迎えて・・・
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