2022年10月5日 公開
東証スタンダードのハウスビルダーF社~グループ中核企業を債務株式化でテコ入れへ|特別情報
業績不振に陥っている連結子会社のX社は債務株式化(DES)を実施し、財務の立て直しを図ることとなった。今年7月15日に逝去したY氏により設立された建築工事業者で、主に戸建て注文住宅を手がける。北海道を中心に展開し、東北や関東甲信地区にも営業基盤を持つ。寒冷地だけあって気密性や断熱性には定評があり、施工の内製化を進めることで品質の向上を図ってきた。平成20年11月に持株会社へ移行し、29年10月には住宅事業と不動産事業を分離、新設したX社が住宅事業を担い、連結売上高の60~70%を担う中核企業となった。一方、不動産事業はZ社が手がけるようになった。新設したX社は1期目から10百万円の最終赤字となり、2期目も84百万円の最終赤字、3期目の令和2年10月期に至っては新型コロナウイルスの影響で住宅展示場の一時閉鎖やイベントの中止などで大幅減収となり、支店の統廃合やモデルハウス撤退などによる多額の特別損失を計上した結果、最終赤字は8億47百万円に拡大し、8億46百万円の債務超過となった。3年10月期になってようやく黒字化し、専業化した結果が出始めたかに見えた。構造転換がほぼ終了したとして、会社側は4年10月期を初年度とする3カ年の中期経営計画を策定し、4年10月期の通期予想を売上高330億円、最終利益5億円とした。第3四半期を終えて売上高を353億円に上方修正したものの、最終利益は46百万円へ下方修正を強いられた。住宅事業の損益が第3四半期を終えて11億円の赤字となったためで、X社の債務超過はさらに拡大した。中核企業の財務の悪化をこれ以上は放置できなくなり、当社はX社に対する貸付金13億95百万円についてDESを10月21日付で実施する。しかし・・・
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