2022年3月22日 公開
(株)ホープエナジー|福岡市中央区
【業種】 エネルギー売買に関する業務
【倒産形態】 (株)ホープが破産手続開始申立決議
【負債総額】 300億円内外
(株)ホープ(法人番号:3290001029577、東証マザーズ・福証Q-Board上場、時津 孝康社長)は、3月22日開催の取締役会において、100%出資子会社の(株)ホープエナジーについて、(株)ホープが破産手続開始の申立を行うことを決議し、そのことを公表した。概算負債総額は300億円内外で、破産手続開始の申立は今年3月下旬から4月初旬になる見込み。管轄裁判所は未定としている。
親会社の(株)ホープは各自治体における広告媒体による財源確保サービスを目的としてスタートしたベンチャー企業で、平成28年6月に東証マザーズおよび福証Q-Boardに上場を果たし、更に、平成30年3月には小売電気事業者登録して電力小売事業「GENEWAT」を開始したことで飛躍的に売上高を伸ばしていた。
しかし、令和3年6月期は連結売上高で346億1,700万円内外を計上したが、同売上高の94.3%を占める電力小売事業において、令和2年冬の断続的な寒波による電力需要の大幅な増加と液化天然ガス(LNG)供給設備のトラブルに起因したLNG火力の稼働抑制による電力仕入価格高騰のあおりを受けたため同事業のセグメント損益は69億2,600万円内外の赤字となった。そのことが全体の収益に影響して連結で69億6,300万円内外の最終赤字となり、24億8,200万円内外の債務超過に転落した。そしてインバランス料金(売電事業者の策定した供給計画と実際の需要との間に大きな差が生じた場合に課されるペナルティー料金)の分割支払適用申請を行って資金面の緩和を図った他、不足インバランス料金を補うべく、第三者割当増資や行使価格修正条項付新株予約権、私募債の発行などで資金調達をしていたが、GC注記が付されるなど厳しい局面にあった。
令和3年10月以降、電力取引価格が再高騰し、業況は更に悪化の一途をたどる中、令和3年12月1日には、電力小売事業を「専心して運営していくことが適切」との判断から、同社に同事業を包括承継させたものの、3月中旬に同社が支払うべき不足インバランス料金などの託送供給契約に係る料金が未払いとなったため、当該債務不履行に基づき、取引のあるすべての一般送配電事業者との託送供給契約が、3月22日までをもって解除となり、事業を継続することが難しいと判断がなされ今回の措置となった。
業種 | エネルギー売買に関する業務 |
倒産形態 | (株)ホープが破産手続開始申立決議 |
所在地 | 福岡市中央区薬院1-14-5 MG薬院ビル |
設立 | 令和2年10月 |
代表者 | 時津 孝康 |
資本金 | 1,000万円 |
負債総額 | 300億円内外 |