2022年1月26日 公開
東証1部の人材派遣K社~グループぐるみの不正会計|特別情報
連結子会社X社の子会社であるY社で不正会計が行われているにもかかわらず、X社の内部監査室がこの事実を隠ぺいしているとの内部告発から外部調査委員会による調査が始まったが、ふたを開けてみると当社およびX社を含め、グループ10数社で不正会計が行われている実態が明るみとなった。当社が不正会計に手を染めたのは平成25年12月期のころからである。一つは「バーター取引」と呼ばれるもので、同一企業との取引において当社は売上高を先に計上して利益を先食いする一方、反対取引は翌期に回して経費を先送りしてきた。もう一つは経費の計上を翌期にまわすというもので、違法性を問われかねない。社内では前者を「オーガニック挽回策」もしくは「キャッチアップ」と呼び、後者を「レガシー」と呼んでいた。名付け親は28年11月に退任したZ専務というから、上層部も深く関与していたことがうかがえる。Z専務退任後も後任の専務が事業管理部(現事業管理統括部)を通して各部署へ「レガシー」の計画・実行の指示を出していた。グループの中核企業であるX社では執行役員の指示で行われていたが、X社社長もその事実を認識し、黙認していた。X社での不正会計は遅くとも28年12月期には始まっていたとされ、「バーター取引」や「経費の先送り」のほか、「仕掛品の水増しによる原価の付替え」が行われていた。ここでも「レガシー」という言葉が使われていたが、親会社から伝わったとされる。X社の場合、上場を目標として令和3年6月に東証へ上場申請していたが、不正会計発覚により申請を取り下げている。事件発覚の舞台となったY社では28年12月期には行っていたとされ、一連の不正会計のほか、架空売上や引当金及び減損損失の計上回避なども行われていた。Y社前社長の指示で経理部長が実行し、現社長の代になっても黙認されていた。不正会計は3社だけに及ばず、子会社や孫会社など10数社を巻き込んでいる。当社からグループ企業へ指示が出ていたかは明らかにされていないが、当社では・・・
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