2021年9月1日 公開
(株)宇都宮グランドホテル|宇都宮市
【業種】 ホテル経営
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 10億8,200万円内外
8月20日に宇都宮地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は蓬田 勝美弁護士(蓬田勝美法律事務所、宇都宮市小幡2-2-11 有貴ビル2階、TEL 028-621-6651)。負債総額は10億8,200万円内外。破産債権の届出期間は9月21日まで、財産状況報告集会の期日は11月19日午後1時30分。
創業時は「陽南荘」の商号で割烹を営み、昭和29年に法人化と同時に宿泊業を開始。その後、昭和40年代には西洋式のホテルに施設を変更、「宇都宮グランドホテル」と称し、歴代の皇族や外国の要人が訪れる他、政財界の関係者が会合で使用するなど、地元では屈指の名門ホテルとして知られ、最盛期の平成12年8月期には売上高16億6,800万円内外を計上していた。
昭和29年1月設立の(株)陽南荘が前身で、その後、平成8年10月に(株)陽南荘宇都宮グランドホテル(法人番号:4060001004627)に商号を変更したが、既に(株)陽南荘宇都宮グランドホテルは令和元年8月の株主総会決議により解散している。
平成28年8月に設立し、平成31年4月に(株)陽南荘宇都宮グランドホテルより会社分割した経緯がある。2000年代に入りリーマン・ショックによる景気の悪化による個人消費の落ち込みや、東日本大震災の風評被害、婚礼などの葬祭行事の簡素化の風潮など、業況に度重なる逆風が吹く中で、利用客の減少傾向に歯止めがかからず、一方でリニューアルや設備の維持にかかる設備投資負担も重く、有利子負債は年商を超え過大で債務超過に陥っていた。
そのような中、負債処理のため平成28年には所有不動産を宇都宮市の不動産業者に売却し、前述のとおり同社を新たに設立、営業権を移管し再建を図っていた。
しかし、令和2年の新型コロナウイルス感染症拡大の影響により宴会需要は激減し、その後も感染拡大防止を目的とした営業自粛や休業を余儀なくされ、大幅な売り上げの落ち込みから、長期化するコロナ禍に業績回復の見込みは立たず、今年6月末の時点で7月末の閉館を発表。7月31日には事業停止し今回の措置に至った。
業種 | ホテル経営 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 宇都宮市西原町142 |
設立 | 平成28年8月 |
代表者 | 中村 太三郎 |
資本金 | 500万円 |
負債総額 | 10億8,200万円内外 |