2021年6月30日 公開
東証マザーズの飲食店経営B社~債務超過解消なるか|特別情報
上場翌年の平成28年3月期から赤字経営が続き、29年3月期第3四半期からGC疑義注記が付けられているが、令和3年3月期も赤字から脱却できず、債務超過に転落している。平成18年にノロウイルスの大流行で大打撃を受けた当社は、岩ガキの種苗生産や、ノロウイルスなどに汚染されないカキの大量生産を目指す陸上養殖などの研究開発に力を入れているほか、全国の生産業者から仕入れたカキは2カ所の浄化センターに集められ、徹底した浄化作業を済ませたのちに首都圏や関西圏を中心に全国にある直営の飲食店26店舗で販売するなど、カキの生産、加工、販売の一貫管理を目指している。業績は27年3月期をピークに下降線をたどるようになり、29年5月には資金難でジャスダック上場のX社から2億円を借り入れ、同年7月には社長の知人が経営するY社から1億50百万円を借り入れた。その後、X社は当社とのシナジーが見込めないとしてあっさりと見切りをつけ、当社は同年10月に投資会社のZ社から2億円を借り入れて繰り上げ返済した。一方、Y社に対しては2度の返済延長をしたのち、30年2月に実施したZ社のSPCを引受先とする8億円の第三者割当増資で返済した。このとき、Z社から同社代表のU氏を含む3名が取締役として送り込まれ、当社代表取締役CEOに就任したU氏らによる経営再建が始まった。しかし、その後もカキのブームは到来しないまま業績は改善せず、今年3月にZ社は当社との資本提携を解消し、投資会社のV社が運営する投資事業組合に保有する全株式(発行済株式の25.2%)を9億23百万円で売却、U氏は今月29日に開催される定時株主総会で取締役を退任することとなった(U氏は3月24日付で代表取締役を退任しているが未登記)。一方、当社は今年3月期で1億16百万円の債務超過となったが、4月以降に・・・
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