2021年6月16日 公開
東証2部の婦人フォーマルウェア製造T社~コロナで苦戦|特別情報
婦人フォーマルウエア業界でトップの当社だが、新型コロナウイルスの影響で業績は悪化。令和2年12月期の有価証券報告書から「継続企業の前提に関する重要事象」の記載が継続している。コロナ禍による三密回避策で入学式や卒業式などの各イベントや冠婚葬祭需要は大きく後退し令和2年12月期は売上が大幅に減少。損益は20億円近い当期純損失と赤字幅は拡大し無配に転落している。自己資本比率は47.3%と高水準だが、販売機会の減少で同期末の在庫は54億61百万円と1年前より3億54百万円増加し棚卸資産回転率は約1.8回まで鈍化した。資金的には取引行4行との間で24億円のコミットメントライン契約を結ぶなか、昨年6月にはコロナ対策として新たに30億円の借入枠の当座貸越契約を締結。そのほか賃貸マンションの建設費用などとして8億円のタームローン契約を締結している。上記契約には財務制限条項が付され、赤字が継続したことで「当事業年度末における貸借対照表の自己資本比率を50%以上に維持すること」を含む3つの条項に抵触している。これについて当社は、取引銀行と緊密な関係を維持し継続的な支援が得られると考えている、とした上で今期に入っても財務基盤の改善を目的に資産譲渡などによる資金調達を継続。5月31日には渋谷区神宮前4丁目に保有していた賃貸不動産の売却で約16億円の譲渡益が発生するとして通期での最終黒字を見込み財務制限条項の抵触解消を予定、前期末までに急増した有利子負債43億70百万円の圧縮を計画する。金融筋は財務制限条項の抵触について・・・
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