2021年3月25日 公開
(株)F-Power|東京都港区
【業種】 電気事業
【倒産形態】 会社更生手続開始申立
【負債総額】 243億円内外
特別情報東京版(H24.12.14、H27.4.15、R1.5.9、R2.1.16)および東京支社情報会(H30.11.15、H31.2.8、R1.5.23)で既報。3月24日に東京地裁へ会社更生手続開始を申し立て、同日保全管理命令および強制執行等に係る包括的禁止命令を受けた。保全管理人は富永 浩明弁護士(富永浩明法律事務所、東京都中央区銀座7-12-4 大栄会館5階、TEL 03-3544-0381)が選任された。負債総額は令和2年6月期時点で243億円内外。コールセンターはTEL 03-5544-8671(受付時間:9時~17時30分)。
平成21年4月に、東証1部上場の(株)エフオン(法人番号:9010001028064、東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン18階)から電気事業を分割して創設した電力売買業者。平成28年4月以降の電力自由化を背景に業容を拡大し、企業や工場、店舗、一般家庭と多岐にわたって電力を供給。電力販売量は平成30年4月には新電力業界内でトップ(令和2年11月時点では17位)となり、平成30年6月期売上高は1,599億1,000万円内外を計上するも、損益面では仕入れ先の日本卸電力取引所で異常な高値となる他、原油価格の高騰によるプライシングミスなどにより、純損失120億8,100万円内外を計上した。
令和元年6月期売上高は1,606億1,300万円内外と増収となったが、純損失184億6,200万円内外の計上で赤字幅は拡大して債務超過に転落した。その後は小売料金のプライシングモデルを顧客の電力使用量に合わせるなど、収益構造の改革に着手。以降の見直しは奏功し、令和2年6月期は売り上げが722億円内外まで後退するも、純利益1億5,300万円内外の黒字に転じた。
こうした中、今冬は市場価格の高騰による電力調達のコスト増加が重くのし掛かり、資金繰りは悪化をたどったため自主再建を断念して今回の措置に至った。
なお、同社はホームページ上で電力供給について、支障はないと説明。現時点で、複数のスポンサー候補者が同社支援について検討しており、今後、保全管理人のもとでスポンサー選定手続きを進める予定としている。
業種 | 電気事業 |
倒産形態 | 会社更生手続開始申立 |
所在地 | 東京都港区芝浦3-1-21 田町ステーションタワーS20階 |
設立 | 平成21年4月 |
創業 | 平成21年4月 |
従業員 | 60名 |
代表者 | 埼玉 浩史、他1名 |
資本金 | 5,000万円 |
年商 | 722億円内外(2/6) |
負債総額 | 243億円内外 |