2020年12月9日 公開
東証2部のホテルチェーンO社~業績悪化で債務超過転落|特別情報
新型コロナウイルスの影響による業績の悪化で債務超過に転落する中、スポンサー企業である不動産投資ファンドのXグループに対する依存度がますます高まっている。大正元年に撚糸事業を目的に設立され、昭和36年に東証2部に上場したが、不動産事業のウエイトが高まっていく中で平成18年に東証の所属業種を「繊維業」から「不動産業」へ変更した。また、20年10月にY社を買収してホテル事業に参入し、同時に米国に本部を置く世界最大級のホテルチェーンと提携するとホテル事業へ傾注するようになり、27年10月には所属業種を「不動産業」から「サービス業」へ再び変更している。この間、東北地区の復興を目的に長期宿泊施設を立ち上げるなど、ホテル事業は軌道に乗ったかに見えたが、30年3月期になると復興従事者の激減で業績は大きく悪化し、30年10月にXグループの支援を仰いで同グループの傘下で再建が図られることとなった。しかし、その後も業績は浮上せず、今年に入ると新型コロナウイルスの影響が直撃してホテルの稼働率は大きく低下し、令和3年3月期第2四半期の売上高は前年同期比70.8%減の8億52百万円、最終は10億71百万円の赤字(前年同期は1億48百万円の黒字)となり、1億16百万円の債務超過に転落した。GC重要事象等は記載されたままで、通期予想は未定となっている。こうした中、7月にはXグループらが組成したファンドを割当先とする転換社債15億円と新株予約権(行使後の調達額は15億円)を発行し、借入金の返済や納付期限の猶予を受けている各種税金の支払い及びホテル開発のプロジェクト資金に充てている。一方、10月には・・・
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