2020年11月12日 公開
ジャスダック上場の飲食店経営K社~債務超過転落でGC重要事象を記載|特別情報
いったんは経営再建のめどが立ち、令和2年2月期にGC重要事象等を解消したものの、新型コロナの影響から3年2月期第2四半期で債務超過に転落し、再びGC重要事象等が記載されることとなった。音楽イベントの企画を目的に設立され、平成18年にダイニングカフェをオープンすると店舗数を増やして業容を拡大し、27年3月にジャスダックへ上場した。しかし、上場前の急速な多店舗展開のひずみから利益率の低下が目立つようになり、29年3月期は過去最高となる55億円の売上高を計上しながら最終1億71百万円の赤字に転落した。その責任を取って同年8月にオーナー社長のX氏が会長職に退き、後任社長に再生ファンドでの勤務経験のあるY氏が就任、12月に飲食大手Z社がTOBでX氏が保有する41.6%の当社株式を取得して筆頭株主となると、Z社主導で経営再建が図られることとなった。令和2年2月期は4期ぶりに黒字決算となり、この間、69あった店舗を49まで削減し、Z社からは融資と債務株式化(DES)の金融支援を受けて30年2月期から記載されていたGC重要事象等はようやく解消されることとなった。すると最大の功労者であるY氏が同年5月の株主総会をもって退任し、Z社出身の人物が取締役COOから昇格、本店もZ社が入居するビルに移転した。7月には3億23百万円を減資して累積損失を一掃し、財務面においても再建を果たした格好となった。しかし、足元の業況は新型コロナの影響から4月には全店舗の休業を余儀なくされ、この間の資金繰りをZ社から調達した4億円で凌いでいる。その後、家賃の減額要請や雇用調整助成金、税金及び社会保険料の納付猶予制度などをフル活用したものの、令和3年2月期第2四半期の売上高は前年同期比59.8%減の10億02百万円にとどまり、最終▲4億70百万円(前年同期は16百万円の黒字)により62百万円の債務超過となった。通期予想では▲7億44百万円と赤字幅はさらに拡大する。親会社のZ社も…
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