2020年7月22日 公開
東証マザーズの雑貨販売P社~新型コロナの影響で資金繰り悪化|特別情報
新型コロナウイルスの影響で全店休業に追い込まれ、家賃の一部を繰り延べしている状況にあるが、知人らを引受先とする第三者割当増資で急場を凌いでいる。装飾品の販売を目的にフリーマーケット等への出店からスタートし、平成17年6月に店舗展開を始めた。京都などの観光地に店舗が集中しているのが特徴で、インバウンド需要を取り込んで業績を伸ばし、30年3月に東証マザーズへ上場したものの、急速な出店に伴って増加した人件費を賄うことができず、令和1年12月期は1億91百万円の最終赤字となった。特に第4四半期だけで1億80百万円の赤字となるなど採算が徐々に悪化する傾向にあり、打開策として事業多角化が検討されていた。こうした矢先、4月7日に緊急事態宣言が発出されると全84店舗の休業を余儀なくされ、4月の売上高は33百万円(前年同期比12.3%)、5月は21百万円(同8.2%)と壊滅的な状況に陥った。現預金も昨年12月末に5億02百万円から5月末には2億円へと減少し、4月分と5月分の家賃計約60百万円のうち、51百万円の支払いを猶予してもらうこととなった(7月から9月に支払う予定)。緊急事態宣言の解除で全店舗が再開しているが、20店舗の出店計画の見直しと同時に、現在の店舗数、店舗面積を4分の3ほどに縮小することで家賃を月約20百万円まで圧縮する予定である。喫緊の課題は手元資金の確保だが、金融機関からは当社の業績や財務状況を指摘されて希望通りの融資に応じてもらえず、社債も引き受ける金融機関や証券会社等を確保することができず、公募増資も時間的な余裕がなかったという。最後に行き着いたのが代表の知人らを引受先とする第三者割当増資で、総額…
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