2020年6月2日 公開
(一財)神奈川県経営者福祉振興財団|横浜市中区
【業種】 共済保険事業
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 15億8,234万円(2/3月末)
6月1日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立て、同日、監督命令を受けた。申立代理人は嶋寺 基弁護士(弁護士法人大江橋法律事務所東京事務所、東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル2階、TEL 03-5224-5566)他5名。監督委員は進士 肇弁護士(篠崎・進士法律事務所、東京都港区西新橋1-7-2 虎の門高木ビル6階、TEL 03-3580-8551)が選任された。負債総額は3月31日時点で債権者730名内外に対し15億8,234万円。5月1日現在の終身保険契約の被保険者1万6,387名と、終身以外の保険契約の被保険契約者2万4,965名の合計4万1,352名が、今後は債権者となる可能性がある。
昭和50年4月設立の共済保険事業者。神奈川県知事から特定保険事業の許可を受けた認可特定保険業者として、県内の中小企業を中心とした事業経営者と従業員およびそれらの家族が対象の個人向け共済保険商品の販売を展開していた。しかし、平成24年3月期は売上高20億4,767万円を計上したが、22億5,060万円内外の最終赤字を計上し、平成25年3月期はピークを迎える売上高38億5,386万円まで増収を果たすも、3億1,273万円の連続赤字を計上するなど、恒常的な赤字経営が続いていた。
その後は保険契約者の高齢化に加え、競合他社との競争激化によって新規契約は減少をたどる一方で、被保険者死亡などを含む保険事故件数は増加。平成31年3月期売上高は26億8,642万円まで落ち込み、最終赤字1億8,027万円を計上した。この間、立て直しを図るべく保険の新商品開発や新規事業の開拓、営業強化などの対策を計画するも、経営改善は進まず、3月末時点の正味財産額9,998万円が、今後は減少に推移し、令和3年3月期中にも債務超過となる見込みとなったため、今回の措置に至った。
なお、申立以降は新たな保険契約の募集・締結は行わず、民事再生手続を利用しながら、裁判所および監督委員の監督の下、保険金請求権を有する保険金請求者の保護を図り、同財団を清算する予定としている。
業種 | 共済保険事業 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 横浜市中区元浜町4-32 |
設立 | 昭和50年4月 |
代表者 | 代表理事 吉野 博史 |
年商 | 26億8,642万円(31/3) |
負債総額 | 15億8,234万円(2/3月末) |