2020年5月27日 公開
東証マザーズの旅行業H社~過去3年にわたる従業員の不正発覚|特別情報
従業員の不正発覚により急遽、外部調査チームの設置と5月14日に予定していた令和2年3月期の決算発表の延期を、5月12日開催の臨時取締役会で決議し同日発表した。5月7日に外部からの問い合わせを受け従業員による不正の疑いに気づき、その後の関係者に対する調査の結果、法人営業部門の従業員が不正を行っていたことが判明したという。現在わかっている不正の内容は、当社予約システムを利用した売上の架空計上と当社資産の不正領得で、期間は平成29年7月から今年5月までとみられており、業績に与える影響は累計で数千万円に及ぶと想定されている。このため、弁護士を構成員とする外部調査チームを設置し、詳細の調査と再発防止に取り組むとしている。また、今回発覚した不正が複数年度の決算数値に影響する可能性があるため、過年度決算の精査やこれを踏まえた前期決算手続き、監査手続きに相応の期間を要する見込みとなったため決算発表を延期せざるを得なくなった。個人向け海外ツアーを中心に取り扱い、渡航先専門のコンシェルジュが顧客ニーズに沿った旅行を提案し、問い合わせから予約・手配といった対応を一人の専任担当者が行うなどきめ細やかなサービスで成長してきた当社。平成29年4月に東証マザーズ市場への上場を果たし、以降も増収基調だが、新型コロナウイルスの感染拡大で今年1月から中国や欧州、2月からは上海、香港、マカオを目的地とするツアー催行を中止せざるを得なくなり、その後も範囲が広がり現在では国内からの海外旅行がほぼ不可能な状況となっている。3月上旬には旅行解約やツアー催行中止で発生する旅行代金返金に備え、複数の金融機関から総額23億円の借入枠を確保しており今後、数回に分けて調達予定。一方では個人、法人を問わず旅行のキャンセルが相次いだ結果、3月単月の売上高は計画比で▲75%と業績にも大きな影響が出ており、4月15日には前期連結売上高を期首公表の…
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