2020年4月30日 公開
東証1部の飲食チェーンG社~大株主が役員入れ替えの株主提案|特別情報
創業家から当社株式を取得した大手飲食チェーンX社が取締役12名を選任する株主提案をした。平成27年7月に実質的な創業者であったY氏が亡くなると、Y氏への功労金とY氏の長男であるZ氏の処遇が取りざたされ、Y氏が溺愛し後継指名までしていたZ氏とU社長が激しく対立した。Z氏はY氏が亡くなる前月に26歳の若さで常務に就任したばかりで、「まだ早すぎる」との理由でY氏の告別式の2日後に香港への赴任が内示された。この処遇に激怒したのがZ氏の母V氏で、Y氏の遺骨をもって社長室へ駆け込むと、「主人があなたを見ている。U、社長を辞めなさい。そして、Zを社長にしなさい」と迫った。しかし、人事は覆ることなく、Z氏は28年2月に取締役を辞任した。一方、Y氏への功労金は8億円が見込まれていたが、Y氏が手がけていた「負の遺産」とされる4つの赤字事業と相殺され2億円しか認められなかった。V氏は8億円を当て込んで相続した当社株式を担保に借り入れた資金で相続税を支払っていたが、2億円に減額されたため、株券を手放さざるを得なくなり、Z氏の相続分と併せ、令和1年10月にX社へ約30億円で売却した。筆頭株主となったX社は、経営再建中の当社に対し業務提携や資本提携を打診した。しかし、何の相談もなく創業家が株式を売却したことを快く思っていない経営陣はX社の提案に賛同することができず、結局、X社は6月開催予定の定時株主総会で取締役12名を選任する株主提案をすることとなった。候補の中にはU氏を含む現経営陣2名のほか、元取締役も含まれている。さらにX社取締役2名も挙がっており、社長はX社側から出す予定である。注目すべき点はZ氏が含まれている点で、創業家の象徴的な存在として担ぎ出された。今後、X社はTOBや第三者割当増資により当社を連結子会社化すると公言している。その子会社化について、X社が今年3月に実施した当社株主に対するアンケートでは回答の9割が子会社化に賛成している。しかし、アンケートには…
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