2020年3月18日 公開
ジャスダック上場の持ち帰り寿司A社~監査法人が意見不表明
令和1年12月期決算まで10期連続赤字となる中、強引ともいえる増資により債務超過を解消して上場廃止を免れたものの、監査法人から監査意見不表明を突き付けられた。平成30年12月期に10億円の債務超過に転落し、令和1年12月末日までに解消しなければ上場廃止となる猶予期間入りしていた。資本政策として昨年4月11日を割当日とする第5回新株予約権を発行。割当先はX社で、行使による資金調達額は3億76百万円に上り、下限行使価額を26円(リリース前日の終値の50%)に設定した。しかし、株価低迷で行使が進まず、9月に筆頭株主のY社が保有する転換社債4億円分を現物出資(DES)して4億円の種類株を発行し、さらにX社を割当先とする第6回新株予約権を発行した。第6回の行使価格は、第5回分が株価低迷で一部未行使となった反省からリリース前日の株価29円に対し11円とした。既存株主を無視するかのような低価格を設定することで決算直前の12月19日に行使が完了し、5億77百万円の調達に成功した。それでも債務超過解消に至らなかったため、12月26日付で連結対象の孫会社である介護事業のZ社をY社と同じグループの会社へ売却して益出しをもくろんだ。当初、譲渡価格は伏せられたものの、2月19日にリリースされた令和1年12月期決算で55百万円の子会社株式譲渡益が計上されていたことが判明し、最終的に債務超過を解消して9百万円の資産超過にすることに成功した。しかし、こうした強引な手法に異を唱えたのが…
続きを読むには特別情報の会員申込みが必要です。
詳細は小社までお問合せください
特別情報とは
「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。
実は東京経済の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。
審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。
無料お知らせメール登録
債権・動産譲渡登記リスト、問合せ集中ランキング、特別情報が更新されたことをお知らせするメールサービスを実施しております。 メールサービスの登録は無料です。お気軽にお申込み下さい。