2019年11月1日 公開
(株)ヤマトミ|宮城県石巻市
【業種】 水産加工物販売
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 11億6,500万円内外
特別情報仙台版(H23.7.1、H30.6.25)、仙台支店情報会(H30.7.5)、US情報仙台版(H23.9.15、H30.7.31)で既報。10月31日に東京地裁へ民事再生手続開始を申し立てた。申立代理人は清水 修弁護士(MASSパートナーズ法律事務所、東京都中央区日本橋3-1-4、TEL 03-6868-3534)が選任されており、負債総額は11億6,500万円内外が見込まれている。
石巻市魚町で創設した水産物加工および販売会社。その後、石巻市渡波地区に冷凍倉庫を新設して倉庫業にも進出したことで売り上げは4億円台まで伸長したが、平成23年3月に発生した東日本大震災で、本社と工場が津波で全壊した他、人的被害もあり、商品原料も流出するなど壊滅的な被害を受けた。
震災後は取引先からの支援の他、補助金や助成金などを利用し、平成24年4月には本社・工場の再稼働にこぎつけ、平成27年2月には第2工場の操業を開始。平成27年11月には【FANアワード2015「食べて応援しよう!賞」】、平成28年2月には【第40回宮城県水産加工品品評会「水産庁長官賞」】を受賞するなど生産商品は高く評価されていた。販売先は商社などを経由し、すし用のネタや弁当・おにぎりなどの具材をコンビニ・スーパー・百貨店向けに販売していた。
しかし、第2工場の建築費が、人件費の高騰などから想定より数億円上回る規模となった他、販路や機会の喪失なども深刻で売り上げは低迷。鳴り物入りで操業を開始した第2工場だったが、人手不足により稼働率が低迷して赤字が常態化し、平成30年8月期末時点で6億円を超える債務超過に陥っていた。この頃より頻繁にバンクミーティングが行われていたが、既に補助金・助成金を使い果たしている中でのニューマネー調達はハードルが高く状況は深刻化。新規販路の開拓などにも注力していたが奏功せず、一部取引先に対しては支払い遅延も発生していた。この状況の中で資金繰りも限界に達し、先行きの見通しも立たないとして今回の事態となった。
なお、既に(株)STIフードホールディングス(東京都港区、水産加工)が支援を表明している。(株)STIフードホールディングスは平成28年6月に三洋食品(株)((株)STIフードホールディングスと同所)を子会社化するとともに同社石巻工場を取得して操業を開始しており、石巻市内の製造工場は今回で2つ目となる。
業種 | 水産加工物販売 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 宮城県石巻市松並1-15-5 |
設立 | 平成4年9月 |
創業 | 平成4年9月 |
従業員 | 47名 |
代表者 | 千葉 雅俊 |
資本金 | 1,500万円 |
年商 | 2億5,100万円内外(30/8) |
負債総額 | 11億6,500万円内外 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2018年06月25日
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