2019年10月30日 公開
ジャスダックの不動産・金融C社~借入先が役員人事に介入|特別情報
融資型クラウドファンディングの募集委託をしていたX社からの資金調達ができなくなったため、急遽、中国の投資会社であるY社から30億円を調達することで合意したが、その見返りにY社が指定する役員の派遣を求めてきた。平成30年4月に前代表のZ氏がインサイダー取引で失脚するとU氏が就任した。U氏は28年2月に子会社のV社の顧問に就任しているが、このころからファンド事業が活発化し、業績を伸ばすけん引役となっていた。ところが、当社は銀行以外にX社からも多額の資金を調達していた。つまり、当社グループは不動産投資の分析や商品設計までを手がけ、連結子会社のW社が調達窓口としてクラウドファンディングによる資金調達を行っていたとしているが、実際はX社に委託して調達していたのである。そのX社が金融庁からのたび重なる行政処分で投資家から資金調達ができなくなった。当社グループが扱う不動産ファンドは比較的長期間にわたるものが多い反面、クラウドファンディングによる資金調達は期間が短いものが多いため、再度募集をかけて資金調達したり、別途金融機関等から資金調達する必要がある。しかし、当社がクラウドファンディング投資家から調達した1年以内償還予定の匿名組合出資預り金残高は令和1年6月末時点で63億47百万円にのぼり、償還が困難になる恐れがあるとして、令和2年3月期第1四半期決算でGCの疑義注記が付けられた。これに支援の手を差し伸べたのがY社である。総額30億円で、金利は3%で無担保というもので、条件としては悪くはない。ただし、現取締役5名を4名にし、新たにY社が指定する5名を選任する、さらに監査等委員会設置会社から監査役会設置会社に移行し、現取締役・監査等委員1名とY社が指定する1名を監査役に就任させるというもの。取締役、監査役を選任する臨時株主総会は10月29日に開催されるが、問題は株主である。実は9月3日付で・・・
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