2019年10月11日 公開

藤崎(株)※（旧商号・(株)藤崎總兵衛商店※）（※崎＝「山へんに竒」、總＝「糸へん」を「てへん」に）｜埼玉県大里郡

【業種】 日本酒製造
【倒産形態】 特別清算手続開始決定
【負債総額】 30億円内外

9月26日にさいたま地裁熊谷支部より特別清算手続開始決定を受けた。

昭和24年8月設立の酒類等製造販売業者。江戸時代中期の1728年（享保13年）に創業し、290年を超える業歴を持つ老舗蔵元として業界内でも高い知名度を誇り、秩父山系の伏流水で仕込んだ看板銘柄の「白扇」をはじめ「扇の舞」「氏邦」などを品ぞろえし、焼酎も「琥珀の響」「彩の響」などの銘柄を製造していた。他には、大手ビールメーカーと特約店契約を結んで、酒類以外に自社の酒かすで漬け込んだ奈良漬などの食料品販売も手掛けていた。ピークを迎える平成4年9月期には140億円内外の売上高を計上した。

その後、バブル崩壊に伴う個人消費の低迷などにより、平成14年9月期の売上高は82億5,000万円内外まで大きく後退。経営体質の改善を目指して、拠点の閉鎖や所有不動産の売却などを進めていたが、功を奏せずに平成24年9月期売上高は22億円内外までに落ち込み赤字に転落。以降は、年商を上回る借入金の負担が重くのし掛かり、資金繰りが悪化。抜本的な立て直しを図るべく、事業譲渡による再生を決断し、平成25年からは、数社の企業に酒類卸売事業や酒造事業を承継して会社分割を実行した。商号をそれまでの(株)藤崎總兵衛商店※から藤崎(株)※に改め、清算手続きを進めて今回の措置に至った。

なお、事業は新・(株)藤崎總兵衛商店※（法人番号：1030001095688、埼玉県秩父郡長瀞町）他が、通常通り続けている。

（※「崎」と表記しておりますが、正しくは「山へん」に「竒」です）
（※「總」と表記しておりますが、正しくは「糸へん」を「てへん」にかえた字です）