2019年10月2日 公開
ジャスダック上場の設備メーカーS社~役員総退陣へ|特別情報
6月に発覚した粉飾決算の責任をとって役員が総退陣することとなった。シンジケート・ローンの財務制限条項への抵触を回避するため、売上の前倒しや架空計上、仕入原価の除外、グループ間の利益の付け替えなど、X社長の号令一下で5期以上にわたる粉飾決算を行ってきた事実が、6月21日に公表された第三者委員会による報告書で判明した。8月14日発表予定であった令和2年9月期第3四半期決算は9月13日に延期した上、平成20年12月から監査を手がけていた会計事務所からは7月26日付で監査契約を解除され、新たな監査法人が一時会計監査人に選任された。引き続き第3四半期決算にゴーイングコンサーンの疑義注記が付けられていることはもちろんのこと、四半期レビュー報告書には限定付適正意見が付けられた。その根拠として、棚卸資産の実地に立ち会えず、適切な監査証拠を入手することができなかったため、棚卸資産の金額が正しいのか判断できず、また、棚卸資産の増減は売上原価に影響を及ぼすため、無限定適正意見を表明することはできないとしている。一方、シンジケート・ローンについてはすでに契約を解消しているが、その代償であろうか、取引先に対する支払いの遅延が発生している。X社長の引責辞任は当然だが、社長のイエスマンであった2名の取締役の辞任もやむをえないところで、併せて全監査役の辞任も決まった。9月26日に開催される臨時株主総会では新たに4名の取締役と3名の監査役が就任することとなり、代表取締役には・・・
続きを読むには特別情報の会員申込みが必要です。
詳細は小社までお問合せください
特別情報とは
「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。
実は東京経済の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。
審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。
無料お知らせメール登録
債権・動産譲渡登記リスト、問合せ集中ランキング、特別情報が更新されたことをお知らせするメールサービスを実施しております。 メールサービスの登録は無料です。お気軽にお申込み下さい。