2019年7月18日 公開
東証1部の半導体メーカーI社~大型買収に誤算で社長解任か|特別情報
6月30日にX社長兼CEOが実質的に解任されたことで、大型買収が裏目に出て再び深刻な経営危機に直面するのではないかとの不安が広がっている。東日本大震災後に一旦倒産寸前まで追い込まれたものの、大規模な人員削減などリストラや官民ファンドの支援を受けて復活を果たした経緯がある。X氏は銀行出身で大手自動車部品メーカーのトップなどを務めたキャリアを買われて平成28年6月に当社社長に招聘されると拡大路線に舵を切り、29年2月に米半導体メーカーのY社を3,453億円で、今年3月には米Z社を7,035億円で相次ぎ買収した。合計1兆円を超える買収資金の大半を借入金でまかなったことから、平成28年12月末にわずか1,525億円だった有利子負債は今年3月末で9,486億円まで膨らんでしまった。これについて投資ファンド関係者は「半導体のような市況変動が激しい事業を返済義務のある負債(デット)で買ってはいけないというのは投資の鉄則。完全に投資銀行のカモにされている」と当社の財務リスクについて強い懸念をあらわにする。「しかも買収価格が高すぎる。Y社では当時の株価に43.9%もプレミアムをつけ、Z社でも29.5%上乗せした。とくにZ社の株価は買収決定時がピークだったから、それに3割のプレミアムというと説明のつかない異常な高値というほかない」(同)。たしかにこの高値掴みの結果、・・・
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