2019年2月6日 公開
東証2部の百貨店G社~メイン銀行が新たに担保設定|特別情報
時価総額10億円を回復して上場廃止は回避されそうだが、今期も赤字決算となる見込みで、2020年2月期を最終年度とする中期経営計画も未達に終わりそうである。こうした中、昨年暮れにメイン銀行が店舗不動産に担保設定するなど、金融支援動向にも関心が寄せられている。明治5年に創業した呉服店を母体とし、昭和25年に不動産賃貸を目的に当社が設立された。百貨店を営むようになったのは31年からで、44年に姉妹会社2社を合併し、現在首都圏で4店舗展開している。多角化経営の一環として平成8年に親会社が神奈川県内で9,000平方メートルの土地を取得して大型複合施設の建設が進められたが、郊外型ショッピングセンターとの競合やバブル崩壊後の百貨店業界の低迷を受けて業績は急速に悪化し、21年2月期に26億円の最終赤字となった。過剰債務を抱え、自主再建が困難となり同年事業再生ADRを申請した。この結果、7金融機関から26億40百万円の債務免除と1金融機関から7億41百万円の債務株式化を受け、15金融機関に対して借入金279億35百万円のリスケが行なわれた。また、親会社は清算され、創業者一族が保有する当社株式は当社へ無償提供され消却された。その後、東日本大震災によりリスケ期間の延長はあったもののADR手続は25年に完了している。しかし、その後も業績は回復することなく、29年2月期を最終年度とする中計は計画値を大きく下回った。現行の中計は最終年度で売上高216億円、経常利益2億40百万円、当期純利益2億円としている。こうした中、昨年10月11日に今期の業績予想を売上高208億円→197億70百万円、経常利益40百万円→▲1億10百万円、当期純利益30百万円→▲1億円へ下方修正すると400円あった株価は瞬く間に下がり始め、12月28日には272円で時価総額は8億52百万円となった。その後株価は持ち直し、1月31日の終値は331円で時価総額も10億37百万円と大台を復帰し、上場廃止は免れそうである。一方で、昨年12月27日付でメインの・・・
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