2018年9月27日 公開
東証1部のライセンスビジネスK社~株主総会延期で第三者委員会を設置|特別情報
過年度決算において会計上に懸念があるとして第三者委員会を設置するとともに、9月20日開催予定であった定時株主総会を延期することとなった。当社の決算に懸念が指摘されるようになったのは2年以上も前からのことで、主なものは売掛金の急増と営業キャッシュフローが連続してマイナスとなっている点。例えば、単体ベースの売掛金の回転日数は上場直前の平成25年6月期の49.0日から30年6月期には179.6日へと異常に長くなっている。売掛金回転日数は売上計上してから資金を回収するまでの期間を表すもので、回収期間が長くなれば当然、資金繰りも悪化し、営業CFに対してマイナス影響を及ぼす。実際、営業CFは24年6月期以降、25年6月期を除いて赤字の状態が続いている。なお、売上計上時期の問題が指摘されてきたのが映画制作部門で、通常、配給が終わってから売上が確定するが、当社の場合、制作前の合意書締結の段階で計上してきたとされ、結果的に回収までの売掛期間が長くなる。28年6月期は有名イベントの商標権取得などで話題をさらったが、黒字決算にもかかわらず営業CFが▲5億18百万円となり、株価が暴落した。29年6月期は中国での大型案件の交渉中止や国内案件でも一部受注の見送り、納期の延期などが重なり、営業段階で▲8億95百万円、さらに事業構造改革費用やリストラに伴う特別退職金などの計上で、最終は▲18億01百万円となった。今回、外部から指摘を受けたのは、27年6月期第4四半期以降に計上すべき売上高84百万円を同第3四半期に計上したことと、29年6月期第3四半期に一部映像制作事業からの撤退に伴って計上した事業構造改善引当金3億79百万円の計上時期の妥当性の2点で、26年6月期から5期分の決算内容を精査する。前回、前々回と違うのは・・・
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