2018年7月10日 公開
太洋産業|東京都中央区
【業種】 水産物加工
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 45億2,300万円内外(29/3期末)
特別情報東京版(H30.7.3)で既報。7月9日に東京地裁へ民事再生手続開始
申立を行った。負債総額は平成29年3月期末時点で45億2,300万円内外が見込ま
れるが、変動する可能性がある。
昭和10年4月に創業し、昭和19年10月に法人化した水産物加工業者。サンマ、
イカ、サケ、マス類を主体に扱う業歴74年の老舗。冷凍の水産加工製品を多彩
に手掛け「タイサン」ブランドは全国区に名をはせていた。製造面は北海道に
2工場、岩手県大船渡市に1工場の3工場体制を敷き、販売面は東京本社を営業
部門の中枢とし、関東から関西まで幅広く販路を構築していた。ピークを迎え
る平成15年3月期売上高は144億9,500万円内外を計上していた。
本店登記されている岩手県大船渡市の工場は、東日本大震災の津波によって
全壊したが、国や財団からの補助を受けて平成25年3月に新築で復活。3工場体
制に戻してから生産面は回復するも、大震災後に喪失した販売先を完全復活す
るには至っていなかった。ここ数期の売上高は76億円内外の推移で、利益面は
増減を反復するが6期連続で経常赤字を計上。平成28年2月に資本金を1億5,700
万円減額し、平成28年3月期決算は辛うじて黒字決算を維持した。平成29年3月
期売上高は76億7,800万円内外に微増し、特別利益を得て最終利益18億2,479万
円を計上していた。
しかし、主力のサンマと秋サケの不漁による生産量の低下や、コスト上昇を
吸収できない収益体制から脱却できずに事業継続を断念。今回の措置に至った。
業種 | 水産物加工 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 東京都中央区築地6-16-1 築地616ビル6階 |
設立 | 昭和19年10月 |
創業 | 昭和10年4月 |
代表者 | 松岡 章 |
資本金 | 1億円 |
年商 | 76億7,800万円内外 |
負債総額 | 45億2,300万円内外(29/3期末) |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
特別情報東京版(2018年7月3日)
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