2018年4月25日 公開
ジャスダック上場の動画・コンテンツ配信L社~監査法人が結論表明せず|特別情報
平成19年2月から29年12月にかけて行われていた連結子会社のX社における架空取引事件は、4月13日に社内調査委員会による報告書が出されたことで終結したかに見えたが、当社役員に対する追加調査が必要とされたことから社外調査委員会を改めて設置し、追加調査をすることとなった。これを受けて監査法人は30年3月期第3四半期レビュー報告書に対して結論不表明とした。X社はコンテンツ事業の拡大を目的に18年7月に買収したもので、年商は18年3月期の14億64百万円から29年3月期には58億54百万円へと大きく伸ばしてきた。しかし、買収直後から約10年間にわたって総額120億円に及ぶ架空取引をしていたことが判明した。架空取引の相手先はX社の下請け業者で、同社の資金面を支援するため、支払いサイトの長い大手クライアントと下請け業者の間にX社が入ったのがきっかけだったという。X社は両社の間に入ることで5%のペーパーマージンを得ていた。社内調査委員会の結論は下請け業者によりクライアント社印・担当者印等を偽造して行われたもので、X社を含むL社グループ内で架空取引に加担した者はいないと結論付けた。一方、経営責任を取る形で14年からX社の代表を務めていたY氏が3月26日付で辞任し、兼任していたL社取締役も3月28日付で辞任した(ただし、4月20日現在において辞任登記はされていない)。Y氏の辞任と役員報酬を減額することで事態の収拾を図ろうとした格好だが、調査委員会メンバーの中から「L社役員に架空取引を認識していた人物がいるのでは」との指摘が挙がり、改めて専門家による社外調査委員会を設置することとなった。これを受けて監査法人は「第三者委員会による調査が終了していない」、「架空取引に伴う影響額を取り消すにあたり、当監査法人の監査手続の一部が終了していない」などの理由から、「平成30年3月期第3四半期連結財務諸表に修正が必要となるか否かについて判断することができなかった」として、結論を不表明にした。社内調査委員会は架空取引の責任を下請け業者に押し付けようとしたが、実際は・・・
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