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2017年7月18日 公開

(株)吉年(よどし)|大阪府河内長野市

【業種】 鋳物製造
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 62億4,400万円内外(28/11期末)


東経情報会(H27.4)他で既報の同社は7月14日、大阪地裁に民事再生手続開
始申立を行った。申立代理人は河本 茂行弁護士(烏丸法律事務所、京都市中
京区烏丸通三条下ル 大同生命京都ビル8階、TEL 075-223-2714)が中心となり、
事務関係の窓口は、野城 大介弁護士(きっかわ法律事務所、大阪市北区堂島
浜1-4-16 アクア堂島西館2階、TEL 06-6346-2970)他が担当している。なお、
現時点では共英製鋼(株)(東証1部上場、大阪市北区)が支援を表明し、同日
付でスポンサー基本合意書を締結している。負債総額は平成28年11月期末時点
で62億4,400万円内外。

享保3年(1718年)創業、昭和19年1月に吉年可鍛鋳鉄(株)の商号で法人改組、
平成5年に現商号に変更した各種鋳物製造業者。配管機材部と産業機材部の2部
制による展開でマレーシアに製造子会社(ヨドシマレーブルマレーシア)を有
し、配管継ぎ手や産業部品を主力製品として、土木建設、自動車、鉄道など幅
広い分野に基盤を形成。

販売子会社である新町管材(株)(大阪市港区海岸通2-6-15(平成28年2月、
大阪市大正区三軒家東2-14-17から本店移転)、吉年 正守代表)を通じ、大阪
の他、東京、九州などを商圏として大手鉄鋼商社などに営業基盤を築き、自動
車業界の活況を背景としてバブル期には90億円を超える売上高を計上していた。

しかし、その後は自動車販売台数減少など外部環境の厳しさや海外生産へ傾
斜していたことが逆に為替などの影響を受け、損益面は出入りの激しい状況と
なるなど不安定さは否めず、かねてより子会社を含めた決算数値について同社
の取引先への情報開示の姿勢もあり、一部で疑問の声が聞かれていた経緯も
あった。

平成27年ごろより、中小企業再生支援協議会のもと金融機関からの支援を受
けて資金運営を維持してきたが、平成28年11月期も売上高が40億円を割り込み、
営業段階で1億3,800万円内外の赤字となるなど改善の兆しが見えず、ここへ来
て先行きの見通しが立たず自力再建を断念した。

申立代理人によると「監督委員は決定しているが開示出来ない」とのこと。
更に、同社代表が兼務している新町管材(株)についても同弁護士からは「現時
点で受任の有無を含めお答え出来ない」とのコメントにとどまっている。

なお、基本合意書の中身(概略)(共英製鋼(株)同日プレスリリース分)
1.事業譲受
2.融資支援
3.締結理由

「吉年社は~歴史ある鋳物製造業者で~300年の歳月をかけて磨き続けてき
た鋳物技術と、顧客のニーズに応じて小ロット・多品種にも対応できる生産体
制を強みとし~当社は部品の一部について吉年社から供給を受け~生産・供給
の確保は、当社にとっても重要~当社グループは、子会社において鋳物事業に
取り組んでいるが、同社の事業を譲り受けることで、将来的には、営業面・生
産面の交流等を通じたシナジー効果も期待できる」との記述が見られる。

業種 鋳物製造
倒産形態 民事再生手続開始申立
所在地 大阪府河内長野市上原西町16-1
設立 昭和19年1月
創業 享保3年(1718年)
代表者 吉年 正守
資本金 5,500万円
年商 39億2,500万円内外(28/11)
負債総額 62億4,400万円内外(28/11期末)

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特別情報本文に掲載された日付です。

2015年4月

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