2017年6月26日 公開
タカタ、他2社|東京都品川区
【業種】 自動車安全部品製造
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 1,883億3,400万円内外(3社合計)
特別情報東京版(H26.11.27、H28.4.15、H28.7.20、H29.6.16)、東京支社情報会(H27.2.4、H28.5.26、H28.8.4、H29.2.7)などで既報の同社は6月26日、東京地裁へ民事再生手続開始を申し立てた。申立代理人は小林 信明弁護士(東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー、TEL 03-6889-7000)他15名、監督委員には宮川 勝之弁護士(東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル225区、TEL 03-3213-1081)が選任されている。
同社の他、国内子会社のタカタ九州(株)(佐賀県多久市、桂田 治夫代表、平成3年5月設立、資本金7,000万円)、タカタサービス(株)(東京都港区、川崎 修代表、昭和54年12月設立、資本金3,000万円)も同様の措置を行い、海外子会社12社も6月25日(米国東部時間)にデラウェア州連邦破産裁判所へ米国連邦倒産法第11条(チャプター11)の申立を行った。負債総額は、タカタ(株)と国内子会社2社合計では1,883億3,400万円内外。このうちタカタ(株)が1,826億3,300万円内外、タカタ九州(株)が55億0,700万円内外、タカタサービス(株)が1億9,400万円内外。この他、海外子会社は文末の通り。いずれも3月31日現在の同社が認識する債務で、今後、自動車メーカーなどの債権届出により債務が1兆円以上に膨らむ恐れがあり、製造業戦後最大の倒産となる見通し。同時に、支援企業候補だった米キー・セイフティー・システムズ(KSS)のもとで事業再建を図ることとし、全世界で保有する実質債権全ての資産及び事業を譲渡する旨の基本合意(譲渡価額1,750億円内外)に至ったことも併せて発表した。
上場企業の破綻は平成27年9月に民事再生手続開始を申し立てた第一中央汽船(株)(東証1部上場)以来1年9カ月ぶり。
同社は昭和8年創業、昭和31年11月滋賀県彦根市にて自動車用乗員拘束装置、農工業用灌漑(かんがい)ホースなどの製造販売を目的として(株)高田工場(昭和58年12月タカタ(株)に商号変更)を設立したのが始まり。平成18年11月には東京証券取引所市場第1部に株式を上場した。なお、上場前の平成16年1月30日に旧・タカタ事業企画(株)の商号で同社を設立し、平成16年4月1日に旧・タカタ(株)(現・TKJ(株)で大株主)より、会社分割にて自動車安全部品にかかる事業を承継し、タカタ(株)へ商号変更した経緯がある。
日本の自動車産業とともに急成長し、エアバッグ、シートベルト、チャイルドシートなど、自動車安全用部品の開発製造を手がけ、世界シェア第2位という地位を確立。近時ピーク売上高は平成19年3月期単体1,575億4,100万円内外を計上していた。
しかし、平成20年ごろよりエアバッグ重要部品である膨張ガスを発生させるインフレーターが破裂する不具合が判明し、死亡事故が米国とマレーシアでこれまでに11件発生。同社エアバッグ搭載車種のリコール実施が全世界に広まり、その費用・製品保証引当金繰入額等特別損失計上で巨額赤字を余儀なくされたことから平成28年3月期決算で「継続企業の前提に関する重要事象等」を記載、平成29年3月期決算で司法取引関連損失の計上やエアバッグ製品に関連する訴訟費用増加可能性などから「継続企業の前提に関する注記事項」を注記した。
この間、リコール費用や損害賠償・補償に係る費用の債務がどれほど必要なのか見通せない状況が続き、私的整理か法的整理かで揺れていた中、最近水面下で再生法申し立て後のDIPファイナンスの調達を模索する動きがあり、関係者の注目が高まっていた。
【グループ会社含む負債総額】
タカタ(株) 約1,826億3,300万円
タカタ九州(株) 約55億0,700万円
タカタサービス(株) 約1億9,400万円
TK Holdings Inc. 約16億4,258万9,908米ドル
Takata Americas 約0米ドル
TK Finance,LLC 約1万4,516米ドル
TK China,LLC 約350万8,034米ドル
Takata Protection Systems Inc. 約6万7,267米ドル
Interiors in Flight Inc. 約295万4,190米ドル
TK Mexico Inc. 約91万8,064米ドル
TK Mexico LLC 約2万9,970米ドル
TK Holdings de Mexico S.de R.L. de C.V. 約2,872万5,708米ドル
Industrias Irvin de Mexico, S.A. de C.V. 約67万8,059米ドル
Takata de Mexico, S.A. de C.V. 約1,849万0,657米ドル
Strosshe-Mex, S. de R.L. de C.V. 約4,163万6,954米ドル
業種 | 自動車安全部品製造 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 東京都品川区東品川2-3-14 東京フロントテラス |
設立 | 平成16年1月 |
創業 | 昭和31年11月 |
従業員 | 982名 |
代表者 | 高田 重久 |
資本金 | 418億6,200万8,250円 |
年商 | 1,375億1,600万円(29/3) |
負債総額 | 1,883億3,400万円内外(3社合計) |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2017年06月16日
2016年07月20日
2016年04月15日
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