2017年2月15日 公開
東証マザーズの創薬ベンチャーZ社~主力事業売却|特別情報
主力事業のインフルエンザワクチンの開発が頓挫したことにより、大きな岐路に立たされている。大学医学部発の創薬ベンチャーとして発足し、特にインフルエンザワクチンの開発を中心に置き、平成22年1月にX社と原薬製造事業に関する基本協定を締結すると、同年5月にX社と合弁でXZ社を設立し、大手製薬会社と共同でワクチン開発にあたることとなった。その後、製薬会社が厚生労働省に対してワクチンの製造販売の承認申請をしたものの許可が下りず、今年に入って同省より「本剤の臨床的意義は極めて乏しく、審査の継続はできない」との見解が示されたことから、申請を取り下げることとなった。この事態を受けて製薬会社はXZ社との共同事業契約を解約し、ワクチンの開発事業は事実上、頓挫することとなった。一方、XZ社は研究開発費等に多額の資金を投下してきたため、110億円に上るシンジケートローンがあり、「28年12月末日までに厚労省による製造販売承認を取得すること」とする開発スケジュール遵守条項に抵触することとなった。リスケを繰り返してきたXZ社に返済能力はなく、債務保証をしていたX社は全額引当処理をすることとなった。X社には金融機関から債務保証の履行を請求された場合、連帯保証人となっているZ社に対して履行負担分の求償権が発生することとなる。もちろん当社にとっても110億円もの資金負担するだけの余力はなく、XZ社を売却することで難局を乗り切ることにした。29年1月末をもってXZ社をZ社の製造委託先である・・・
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