2017年2月8日 公開
東証1部の自動車電装品メーカーＹ社～トップ辞任の背景に新たな大株主？｜特別情報
前期の赤字決算を受けて会長兼社長のＸ氏が辞任し、人心を一新して再スタートするはずだったが、突如現れた大株主の動向にも関心が寄せられている。独立系の自動車電装品メーカーで、キーセットやステアリングロック、ハンドル、スイッチなどを手がけており、産業用や住宅用などにも水平展開している。当社の問題の一つは後継者にあり、Ｘ氏は過去に二度、社外から後継者を募集したことがあるが、いずれも失敗に終わり、そのまま会長兼社長職を続けていた。また、Ｘ氏の高額な役員報酬も話題となったこともある。前期は平成25年に仏社から買収したアクセルメカニズム事業ののれんを一括償却したほか、固定資産の減損、子会社で発生した不具合品に対する和解金、製品補償引当金など合計100億円近い特別損失を計上し、さらに繰延税金資産を取り崩したことで、赤字額が膨らんだ。業績の悪化を受けて2か月間の役員報酬の減額を発表。役員報酬の総額も従来の30億円から5億円に引き下げられた。また、1月10日付で技術畑の専務が社長に、銀行出身者が副社長に昇格し、同時にＸ会長兼社長が辞任することとなった。実はこれら役員報酬の減額と人事異動が発表された1月10日に･･･
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