2017年1月30日 公開

弘前タクシー(株)｜青森県弘前市

【業種】 タクシー
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 15億円内外

1月25日に青森地裁弘前支部へ破産手続開始の申立を行い、1月27日に同地裁同支部より破産手続開始決定を受けた。申立代理人は向井 諭弁護士（向井・中島法律事務所、札幌市中央区大通西15丁目 ラスコム15ビル6階、TEL 011-642-9221）、破産管財人には三上 和秀弁護士（葵法律事務所、青森県弘前市大字下白銀町15-7、TEL 0172-31-0251）が選任されている。負債総額は15億円内外が見込まれており、青森県内のタクシー会社の破綻としては過去最大規模で、従業員229人も同日付で解雇されている。

昭和32年12月に創業し、昭和53年12月に同業者と合併するとともに法人化。北海道交運事業（協）（ＨＫグループ）に入り、小型タクシー100台余りを保有し県内では5番目の営業規模。本社がある弘前市の他、近隣の青森県黒石市、青森県南津軽郡藤崎町を商圏としていた。

平成21年ごろまでは10億円内外の売り上げを確保していたが、競合激化や顧客離れなどもあって利用者が減少する中、燃料費高騰も影響し、近年は赤字基調で推移していた。

この状況の中でついに資金繰りが限界に達し、従業員には文書で「黒字転換を模索してきたが目処が全く立たず、事業を引き継ぐ会社も見いだせなかった」とし、取引先向けには「経営状況の好転が望めない現状では、これ以上の経営の永続は不可能。ご迷惑をおかけして申し訳ない」と送付。事業を停止し今回の事態となった。