2016年12月15日 公開
アイエス(株)|広島市南区
【業種】 総合ディベロッパー
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 465億9,200万円内外
12月7日、広島地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は今田 健太郎弁護士(弁護士法人あすか、広島市中区上八丁堀4-1 アーバンビューグランドタワー10階、TEL 082-227-7145)が選任された。申立時点での負債総額は465億9,200万円内外で、うち借入金400億円内外、租税関連44億円内外。
昭和50年8月に和興住建(株)として建売住宅販売を目的に設立。昭和59年ごろより宅地開発に着手し、平成元年10月に現社名に変更。大型の宅地開発を軸にマンション建設分譲、流通工業団地の開発などを手掛け、不動産の総合ディベロッパーに成長。安佐ニュータウン星が丘、高陽台団地などの開発を手掛け、物件販売がまとまった期には売上高が100億円をオーバーする勢いを見せ、平成6年3月期の年商は151億6,273万円を計上していた。ただし業種柄、業績変動は大きく、億単位の赤字を散発するなど安定性に欠ける状態が続いていた。
平成8年からは、広島市北西部の西風新都・善當寺工業地区にて超大型物件のヒューマンライフパーク(開発規模127ha、用地購入200億円、造成工事300億円)を計画。平成8年11月に開発許可が下り、ゼネコン4社によるJVで、平成11年度の完成を目指したが、資金不足により計画頓挫。借入金は膨張したままの状態が続く中、JVの組織企業が相次いで破綻したこともありJVは事実上解体。開発再開のメドは立たず、金融機関からの借入金は債権回収会社へ債権譲渡された他、平成20年以降は社有資産に広島市や債権回収会社などから差し押さえが相次いで設定されるなどしていた。近年は実質的な営業は行っていなかったが、今年6月に債権者から破産手続開始を申し立てられており、ついに今回の措置となった。
なお、負債総額では、パナソニックプラズマディスプレイ(株)(大阪府茨木市、11月特別清算)に次ぐ今年2番目の規模の大型倒産。
業種 | 総合ディベロッパー |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 広島市南区東雲本町2-21-17 |
設立 | 昭和50年8月 |
代表者 | 長原 正明 |
資本金 | 2億円 |
負債総額 | 465億9,200万円内外 |