2016年11月29日 公開
岩田光学工業(株)|秋田県由利本荘市
【業種】 各種レンズ製造
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 20億1,200万円内外(28/3期末)
11月24日に東京地裁へ民事再生手続開始を申し立て、同日保全命令を受けた。申立代理人は加藤 寛史弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所、東京都中央区八重洲2-8-7 福岡ビル9階、TEL 03-3273-2600)他3名で、監督委員には長屋 憲一弁護士(NeOパートナーズ法律事務所、東京都千代田区平河町2-4-13 ノーブルコート平河町502、TEL 03-5226-1122)が選任されている。負債総額は平成28年3月期末時点で20億1,200万円内外が見込まれているが、変動する可能性がある。
昭和16年に岐阜県で創業した、デジタルカメラや液晶プロジェクターなどの各種光学機器用レンズの製造会社。昭和48年に秋田工場を開設したことで一貫生産体制が可能となり、高い加工能力もあって大手メーカーからの受注を確保し、平成16年3月期にはピークとなる25億円超の売り上げを計上した。その後も加工技術の進歩に合わせて設備投資を行うとともに、ISO9001シリーズの認証取得も行うなど社内体制の整備も実施してきた。
しかし、スマートフォンの普及がデジタルカメラ業界を圧迫。同業者との競合だけでなく、異業種との競合も発生したことで減収を余儀なくされ赤字を頻発し、資金面がひっ迫。平成25年10月には秋田県中小企業再生支援協議会に支援を要請しリスケを実施した。
ところが、主力得意先からの受注が毎期減少し、平成26年3月期以降の赤字額も年々増加するなど回復が見られず、リスケ後から直近期までの3期で合計赤字額は4億円を超えた。今年に入っても受注の回復が見られず、資金繰りも限界に達したことで、今回の事態となった。
業種 | 各種レンズ製造 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 秋田県由利本荘市久保田字高畑7-1 |
設立 | 昭和44年7月 |
創業 | 昭和16年7月 |
従業員 | 135名 |
代表者 | 岩田 好實 |
資本金 | 6,500万円 |
年商 | 6億7,700万円内外(28/3) |
負債総額 | 20億1,200万円内外(28/3期末) |