2015年10月21日 公開
(株)ワイ・ジー・エイチ|山形市
【業種】 ホテル経営
【倒産形態】 特別清算手続開始決定
【負債総額】 12億円内外
10月7日までに、山形地裁より特別清算手続開始決定を受けていたことが判明した。負債総額は12億円内外が見込まれている。
山形市内における初の都市型ホテル第1号として(株)山形新聞社によって(株)山形グランドホテルの商号で設立(出資面は同社関連会社の山形放送(株)が筆頭株主)。昭和46年に完工し、開業した。昭和57年に全面改装を行うとともに新館を増築。これに伴い「グランド美術館」として美術品の展示も行い、山形の迎賓館との呼称もある格式だった。
山形県内外からの著名人の宿泊実績の他、結婚式場、宴会場、レストランも併設するなど業容を拡大し、平成6年3月期にはピークとなる31億円内外の売り上げを計上した。
しかし、結婚式が多様化したことや少子化などもあって婚礼事業の減少が止まらず、宿泊業も大手との競合が激化。また、施設の老朽化が問題となっていたところに東日本大震災が発生し、客足も低迷した。これにより、赤字基調での推移を余儀なくされ、平成26年3月期時点で6,800万円内外の繰越赤字を抱えていた。
そのため、親会社が今後の再建は自社で行わないと決定し、1月に全国30カ所余りでホテルを運営、平成22年に東北でも福島市にある福島ビューホテル(現・ザ・セレクトン福島)の買収実績もある(株)エフ・イー・ティーシステム(東京都千代田区)への事業譲渡を発表。2月には同社が事業を承継した。
同社は、全従業員の雇用を継続して、2年ほど掛けて施設全体を改修し、婚礼需要の掘り起こしによる収益改善や外国人宿泊客も狙った経営を行うことを発表した。
その後、会社分割を行い負債のみを当社へ残し、商号も「(株)ワイ・ジー・エイチ」へ変更するとともに本店も移転、3月の株主総会の決議で解散していた。
業種 | ホテル経営 |
倒産形態 | 特別清算手続開始決定 |
所在地 | 山形市旅篭町2-5-12 |
設立 | 昭和44年7月 |
代表者 | 代表清算人 北野 良一 |
資本金 | 1億2,500万円 |
年商 | 12億4,500万円内外(26/3) |
負債総額 | 12億円内外 |