2015年7月30日 公開
池田鋼機(株)|山形県鶴岡市
【業種】 鋼材卸小売り
【倒産形態】 特別清算手続開始決定
【負債総額】 35億円内外
7月15日までに山形地裁鶴岡支部より特別清算手続開始決定を受けていたことが判明した。負債総額は35億円内外が見込まれているが今後、変動する可能性がある。
大正15年、池田一族によって創業、昭和32年に法人化した建築資材、鋼材等販売会社。地場では最大手クラスに位置し、一時は東北地区日本海沿岸を制覇する勢いであった。
ところが、昭和50年代に入って億単位の不良債権が頻発、更に粉飾決算の発覚などもあり、対外信用は下落し経営難に陥った。当時の取引行は、山形県内地銀3行がほぼ協調する形で融資していたが、(株)きらやか銀行(当時は(株)山形しあわせ銀行)以外は撤退。当時、当社が山形県鶴岡市を代表する企業であったことから、同じく山形県鶴岡市が創業地とされる(株)山形しあわせ銀行頭取の鶴の一声で支援が決まったと聞かれ、同行が中心となり、債務棚上げ、金利削減などの支援を行い、人的にも同行より社長他役員、主力仕入れ先である岡谷鋼機(株)(名証1部上場、名古屋市中区)からも役員が出向して支援をすることとなった。この間、従来オーナーであった池田一族は株主ではなくなっており、(株)きらやか銀行OBの村上社長が株式の大半を保有する形で実質的オーナーとなった。
その後、バブル景気の恩恵もあって、平成3年8月期には127億円超の売り上げを計上するなどして順調な回復が見込まれていたが、平成20年ごろより急激な景気悪化に伴って業績は低迷。設備投資負担により借り入れ依存度も高まり、業績不振による資金不安の中で、ついに債務超過に転落。
支払い原資にも事欠く状況に陥ったことで、再び取引先の岡谷鋼機(株)及びメーン行からの支援を受け、第二会社方式での事業再生を実施。平成24年9月に事業受け皿会社となる(株)新池田(同所、杉戸 修一代表、資本金5,500万円)を設立し事業を譲渡するとともに、平成24年10月31日の株主総会の決議により、当社は解散していた。
業種 | 鋼材卸小売り |
倒産形態 | 特別清算手続開始決定 |
所在地 | 山形県鶴岡市大字下清水字内田元74-6 |
設立 | 昭和32年5月 |
創業 | 大正15年 |
従業員 | 47名 |
代表者 | 代表清算人 村上 豊 |
資本金 | 3,500万円 |
負債総額 | 35億円内外 |