2015年6月18日 公開
(株)エム・オン|山口県柳井市
【業種】 釣り具製造
【倒産形態】 破産手続開始申立準備
【負債総額】 10億円内外
6月16日までに事業を停止し、事後処理を上田 和義弁護士(上田和義法律事務所、山口県防府市八王子1-7-4 ニューマルマンビル5階、TEL 0835-26-3630)に一任、破産手続開始申立の準備に入った。負債総額は10億円内外に上る見通し。
昭和26年に宮本釣具商会の屋号で創業し、昭和36年9月に宮本漁具(株)として法人化。創業以来、釣り具製造を主体として稼働、平成2年10月には現在地に新社屋を建設し、本店を移転。その後、小売り店舗の開設や平成7年4月には物流センターを建設するなど体制を整え、業容拡大で業績は右肩上がりで伸長し、平成9年1月期には売上高50億7,827万円を記録、平成9年3月には現商号へ変更するとともに、新物流センターを建設した。
釣りざお、リール、仕掛け及び仕掛け用小物の他、竿袋や磯クールバッグなどの釣り用小物、帽子や手袋などの衣類、水中メガネやシュノーケルなどのアウトドア用品までを取り扱い展開。長年の実績から大手量販店などを顧客として抱え基盤を構築、ニーズに対応するため平成9年10月、中国揚州市に関連会社となる揚州愛夢釣具有限公司を設立し、生産体制を強化。その後、中国工場は品質向上を目的に新工場を建設するなど随時、対応を図っていた。
しかし、積極的な展開に反し、業界環境としては釣りなどのレジャー人口が減少傾向をたどり、厳しさを増していたのが実情。そのような中、平成22年より釣りざおの製造技術を活用してゴルフシャフトの製造に着手し、中国工場にゴルフシャフト生産ラインを増強。更には、(株)サンリオのサブライセンス契約を締結し、ハローキティを使用した釣り具製品を業界で初めて販売開始するなど、新たな顧客層獲得に動いていたが、平成27年1月期に売上高は5億8,000万円内外までダウン。債務超過に陥る厳しい経営状態の中で、円安により仕入れコストが上昇し収益確保に苦慮していたが、業況好転に至らず先行きの見通しが立たないとして事業継続を断念し、この度の法的措置を選択した。
業種 | 釣り具製造 |
倒産形態 | 破産手続開始申立準備 |
所在地 | 山口県柳井市柳井1574-13 |
設立 | 昭和36年9月 |
創業 | 昭和26年 |
代表者 | 古川 佐千夫 |
資本金 | 1,800万円 |
年商 | 5億8,000万円内外(27/1) |
負債総額 | 10億円内外 |