2010年10月21日 公開
TCBホールディングス(株)|東京都渋谷区
【業種】 ネットインフラ構築・情報サービス(持株会社)
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 2億5,823万円
10月20日付で東京地裁に破産手続開始を申し立て、同日破産手続開始決定を受けた。申立代理人は南 賢一弁護士(西村あさひ法律事務所、東京都港区赤坂1-12-32、TEL 03-5562-8500)ほか5名。破産管財人には蒲野 宏之弁護士(蒲野綜合法律事務所、東京都千代田区内幸町1-1-7 NBF日比谷ビル14階、TEL 03-3539-1371)が選任されている。負債総額は2億5,823万円(平成22年9月30日現在)。当社は平成8年7月、大手商社の(株)トーメン(平成18年4月に豊田通商(株)と対等合併し消滅)の電子商取引関連事業の立ち上げを目的として東京都港区にてトーメンサイバービジネス(株)の商号で設立した。程なく、ネットインフラ構築事業やネット関連ソフトウエア事業なども手がけて業容を拡大し、平成15年3月に東証マザーズへの上場を果たした。豊田通商(株)を含む複数の大手企業が株主にもなっており、平成18年10月にTCBテクノロジーズ(株)へと商号変更。近年は集合住宅向けのネットインフラ構築事業等を中心に展開するなか、平成21年8月には(株)フリーポートおよび(株)ディーアンドアール・インテグレイツの株式を取得し、両社を完全子会社とした。さらに同年9月1日付で、新設分割の方法により、新たに設立したTCBテクノロジーズ(株)に事業を継続させる形で当社グループを持ち株会社体制へと移行させ、商号をTCBホールディングス(株)に変更している。さらに同年10月には本社を現住所地に移転し、12月に(株)フルスピードを引受先とした第三者割当増資を実施するなど資本面の増強も図っていた。グループ拡大により平成22年3月期の連結売上高は20億円を超えたが、経費負担増加に伴い8,400万円の営業・経常損失を計上。オフィス移転費用に加え、連結子会社で買収時の事業計画と大きく乖離(かいり)したものについて株式の評価損に伴うのれんの一括償却を余儀なくされた結果、2億3,000万円もの最終損失となった。上記2社の買収に伴う資金流出が過大な負担となり資金・財務状況の悪化が続き、今期に入っても採算面は改善されずGC注記も継続されていた。新規事業開拓を目的とした業務提携や財務体質強化に向けた資本政策などを模索してきたが実現せず、ここにきて事業継続を断念した。ただし、当社子会社3社(TCBテクノロジーズ(株)、(株)フリーポート、(株)ディーアンドアール・インテグレイツ)については破産手続きの対象となっておらず、現時点では営業継続の見通し。今年に入ってからの上場企業の破たんは、10月5日に民事再生手続開始を申し立てた(株)ラ・パルレ(大証ヘラクレス上場、東京都新宿区、エステティックサロン経営)に続いて9社目となった。
業種 | ネットインフラ構築・情報サービス(持株会社) |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 東京都渋谷区道玄坂2-6-17 |
設立 | 平成8年7月 |
従業員 | 10名 |
代表者 | 大嶽 貞夫 |
資本金 | 6億0,628万2,066円 |
年商 | 20億1,965万円(22/3連結) |
負債総額 | 2億5,823万円 |