2014年1月7日 公開
大倉ケミテック(株)|大阪市
【業種】 化学製品卸
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 38億1,600万円内外
情報会等で既報の当社は1月6日付で大阪地裁へ民事再生手続開始の申立を行い、同日保全命令を受けた。申立代理人は松藤 隆則弁護士(弁護士法人京阪藤和法律事務所、大阪市中央区北浜3-2-12 北浜永和ビル5階、TEL 06-6226-0032)他。監督委員には磯田 光男弁護士(弁護士法人三宅法律事務所、大阪市中央区北浜3-5-29 日生淀屋橋ビル5階、TEL 06-6202-7873)が選任されている。負債総額は38億1,600万円内外。昭和22年10月に創業、昭和23年9月に大倉油研(株)として設立、平成10年5月に現商号に変更した地元中堅の化成品卸業者。創業以来、繊維油材や樹脂用添加剤製造を皮切りに徐々に事業拡大。昭和51年ごろから大手上場メーカーのエタノールアミン・エチレングリコール各数品の石油缶総販売元して知名度を確立。その後、貿易事業の開始に伴い海外へも事業展開、韓国やオーストラリアにおいて合弁会社を設立、医薬品・化粧品・肥料・食品原料等の輸入等、ニッチ分野にも注力することで独自路線を歩んでいた。平成に入ってからは、時流商材に注目し光ファイバー関連やディスプレイ関連等の樹脂分野を中心に展開、健康飲料も手掛けプロゴルファーとのジョイントで事業を立ち上げるなど事業は多角化、ピーク時の平成20年7月期には子会社合併等の効果もあり141億円内外の年商を上げていた。しかし、為替の急激な変動や海外法人の不振等により平成24年7月期には72億6,198万円まで売上高は低下する場面も見られたが、平成25年7月期は同業他社が苦しむ中で一気に41億円内外もの増収の113億円内外と大幅増収となるなど電子部品向け塗料や樹脂が好調で、財務面でも負債は適正水準であるなど順調に推移していたはずであった・・・。が、海外取引先の破綻による億単位の焦げ付き発生や平成25年11月末以降、国内複数の業者間での循環取引による破綻が愛知県の個人業者であった吉田スリッターの事業停止を発端に表面化、連鎖するように平成25年12月1日には同じく愛知県の業者の破綻へ発展。商材の流れから当社自身にも取引金融機関各行のヒヤリングや当社からの事情説明が平成25年12月中旬に行われ、関係筋からの問い合わせも急増。当該金融機関や関係筋への説明の席上で当社は「設備機器販売と樹脂関連の取引で当該破綻した企業に手形を約10億円詐取された被害者・・・」と表明。その後、当該手形の期日が数度到来したが供託金を積んで何とか乗り切ってきたが、月末決済分の供託金を積むことが出来ず金融機関の支援も限界となり法的申立による再生しか選択肢は残されておらず今回の事態となった。
業種 | 化学製品卸 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 登記上 大阪市西区江戸堀3-1-31 サンコー江戸堀ビル5階 |
設立 | 昭和23年9月 |
創業 | 昭和22年10月 |
従業員 | 15名 |
代表者 | 高橋 正弘、他1名 |
資本金 | 3,800万円 |
年商 | 113億1,656万円(25/7) |
負債総額 | 38億1,600万円内外 |