2024年9月25日 公開
東証スタンダード上場のゲーム・モバイル事業C社~GC注記で資金調達難航|特別情報
令和5年6月期まで2期連続営業赤字及び経常赤字を計上したことなどから借入契約の財務制限条項に抵触し、継続企業の前提に関する疑義注記を記載した。6年6月期は黒字化したにもかかわらずGC注記は継続されたままの上、注記に「シンジケート団から新たな追加融資ができない」との文言が付け加えられており、資金繰りがより一層厳しい状況となっている。平成3年12月に土地活用のコンサルを目的に設立し、7年11月に移動体通信事業に業態変更、19年3月には人材派遣事業にも進出している。現在の主力事業となっているゲーム事業は22年ごろに参入し、全売上高の80%弱を占めるようになっており、次いで携帯電話の販売を手掛けるモバイル事業が約20%となっている。業績の方は26年3月期から4期連続赤字となるなど順調とはいえず、令和2年3月にシンジケートローンを組成して14億円を調達し、資金繰りの安定化を図った。ところが、翌3年6月期は確約した純資産額を下回ったため、財務制限条項に抵触することとなった。このときは取引金融機関との間で期限の利益の喪失請求を行わない旨の同意を取り付けたものの、5年6月期も赤字となり、融資残高の維持を依頼して凌いだ。6年6月期は黒字決算になったにもかかわらず、GC注記が継続して付けられたことは冒頭で述べた通りだが、さらに短期借入金の更新期間が半年ごとであることも開示されている。次の更新の具体的な日付については明確な回答を得られなかったが、期限の利益の喪失に係る借入金は10億円程度であり、このうち短期借入金4億63百万円ほどが今回の更新分となる。6年6月期のEBITDAは2億16百万円にとどまり、同期を最終年度とする中期経営計画の目標値10億円から大きく乖離する結果となった。9月18日に発表された新中期経営計画では・・・
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