2023年8月1日 公開
パナソニック液晶ディスプレイ(株)|兵庫県姫路市
【業種】 液晶パネル製造・開発
【倒産形態】 特別清算手続開始申立へ
【負債総額】 5,800億円内外
東証プライム・名証プレミア上場のパナソニックホールディングス(株)(法人番号:5120001158218、大阪府門真市)は7月31日、連結子会社である当社を解散し、特別清算手続開始を申し立てることを発表した。負債総額は5,800億円内外で、ほぼ全額がパナソニックグループからの貸付金のため、同時に債権放棄することも公表している。
平成16年10月に松下電器産業(株)(現・パナソニックホールディングス(株))を含む国内大手の家電メーカー3社によって、薄型テレビ向け液晶パネル事業の合弁会社として発足。広視野角・高画質な「IPSαパネル」の製造を主体に、各メーカー向けの液晶パネルを生産。当時の薄型テレビ需要の高まりもあって、平成20年3月期には売上高1,520億円内外を計上していた。
その後、当社の全株式はパナソニックグループへ譲渡され、平成22年10月には本店を千葉県茂原市から兵庫県姫路市へ移転。以降は同グループの液晶製造部門として、新型IPSαパネルの生産に注力し、パナソニック製品のみならず他社からの受注対応も行い、液晶パネルにバックライトを取り付ける液晶モジュールも出荷してきた。
しかし、国内のみならず、海外製品を含む熾烈(しれつ)な価格競争により市況は悪化。それを受け、車載および産業分野向けへと主力の市場転換を図ったものの、米中貿易摩擦などによる打撃が大きく、平成31年3月期の売上高は280億円内外にまで低下していた。長年100億円を超える赤字計上が続いていたことから事業継続は困難と判断し、令和元年11月には液晶パネル製造事業からの撤退を発表。今年3月末で実質の事業活動を停止していた。
そして、令和5年度に入り、所有する兵庫県姫路市の工場などの不動産について、処分・移管が完了する見込みとなり、解散および特別清算手続開始の申立を行うこととなった。なお、特別清算手続開始の申立については、本年度中を予定しているとのこと。
業種 | 液晶パネル製造・開発 |
倒産形態 | 特別清算手続開始申立へ |
所在地 | 兵庫県姫路市飾磨区妻鹿日田町1-6 |
設立 | 平成16年10月 |
創業 | 平成22年10月 |
代表者 | 加藤 知之 |
資本金 | 5億円 |
年商 | 280億円内外(31/3) |
負債総額 | 5,800億円内外 |