2022年9月12日 公開
(株)肉の神明、他2社|東京都東久留米市
【業種】 食肉加工販売
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 574億6,900万円内外(3社合計)
特別情報東京版(R4.8.5)ならびに東京本部夏期情報会(R4.9.8)で既報の(株)肉の神明をはじめ関連会社の神明畜産(株)(法人番号:2012701003591、業種:牛豚畜産、所在地:同所、設立:昭和42年5月、代表者:同代表、資本金:9,700万円)と共栄畜産(有)(法人番号:9012702006463、業種:肉牛飼育、所在地:同所、設立:昭和47年5月、代表者:高橋 三男、資本金:8,000万円)は9月9日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立て、同日、監督命令を受けた。申立代理人は中西 敏彰弁護士(北浜法律事務所・外国法共同事業、大阪市中央区北浜1-8-16 大阪証券取引所ビル、TEL 06-6202-1088)、監督委員には進士 肇弁護士(篠崎・進士法律事務所、東京都港区西新橋1-7-2 虎の門高木ビル6階、TEL 03-3580-8551)が選任されている。負債総額は、(株)肉の神明が債権者107名に対して208億0,400万円内外、神明畜産(株)が債権者181名に対して294億5,600万円内外、共栄畜産(有)が58名に対して72億0,900万円内外で、3社合計574億6,900万円内外。なお、9月8日に(株)バンリュー(法人番号:9140001077874、兵庫県姫路市楠町99-5、村上 真之助代表(東証プライム上場、食肉等製造などのエスフーズ(株)代表取締役社長))との間でスポンサーに関する基本合意契約を締結している。債権者説明会は9月14日午前10時30分からウェブにて実施される予定。
神明グループは養豚では国内トップクラスで、栃木県那須烏山市に生産事業本部、北海道の釧白食肉コンビナートなど、北海道から九州まで全国に60カ所以上の拠点を置き「神明牧場」として展開。牛豚の農場をはじめ、卸売り、運送、飲食店経営など生産から販売までを一貫して行う牛畜産グループとして知られる。(株)肉の神明は販売会社として、豚や牛などの食肉を販売。大手食品会社やスーパー、飲食店などに販路を構築し平成9年3月期に売上高312億1,200万円内外を計上していた。しかし、その後は牛海綿状脳症(BSE)問題による業界全体の低迷や近年はコロナ禍による外食産業不振の影響を受けて事業環境が悪化。神明畜産(株)では仕入れ先から断続的な動産譲渡登記が設定されていた。
今年7月に入ると神明畜産(株)が運営する栃木県那須烏山市の農場で豚熱の発生が確認され、県がこの農場の全5万6,000頭の殺処分を行うことになった。保有する牛豚の頭数は18万頭とされ、特に那須烏山市の農場は神明畜産の売り上げの6割を占めていただけに今回の5万6,000頭の処分がグループ経営に与える影響は多大なものとなることが表面化していた。
対応策としてグループで運営する加工工場の閉鎖や従業員のリストラを発表。しかし、飼料価格や人件費の高騰などで経費が増大し、収益性が改善できない中、有利子負債が重くのしかかっていた中で場内すべての豚について殺処分を余儀なくされ、資金繰りは更に悪化。スポンサー支援の下で再建を目指すこととなった。神明畜産(株)、共栄畜産(有)は(株)肉の神明に連鎖した。
業種 | 食肉加工販売 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 東京都東久留米市中央町6-2-14 |
設立 | 昭和52年10月 |
創業 | 昭和52年10月 |
従業員 | 200名 |
代表者 | 高橋 義一(※高=はしごだか) |
資本金 | 2億円 |
年商 | 235億3,367万円(4/3) |
負債総額 | 574億6,900万円内外(3社合計) |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2022年8月5日
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