2022年6月22日 公開
東証スタンダードのホテル経営K社~GC重要事象等継続|特別情報
令和3年3月期決算で債務超過に転落し、その後の増資で債務超過は解消したものの、赤字経営からの脱却には至らず、GC重要事象等の記載が継続されている。撚糸事業を目的に設立されたが、繊維業界が衰退する中で不動産事業に方向転換し、平成20年にホテル運営会社を買収すると同時に、世界最大級のホテルチェーンである米国企業と提携してホテル事業へ参入した。東京オリンピック・パラリンピックを目前にしてホテル業界の過当競争が進み、30年3月期に赤字転落すると米不動産投資ファンド、Xグループに支援を求め、30年11月に総額6億44百万円の第三者割当増資を引き受けもらい32.0%を保有する筆頭株主となった。翌31年3月期も29億円の最終赤字となったが、その後も資金需要に応じてXグループに増資を要請してきたため、直近では持分比率は73.1%まで上昇している。また、ホテルの開業にあたってXグループから準備金を支給してもらい、赤字が出た場合にはXグループから一部補填を受けるなど、破格の待遇を受けている。令和4年3月期に入ると、当社がホテル物件を買い取って自らが運営する「オーナー・オペレーターモデル」を導入した。特別目的会社(SPC)を間に入れて信託受益権を取得する方式だが、これにより賃料がかからなくなることで採算性が改善する。ホテルの取得にあたっての資金面の援助はやはりXグループとなる。これまでの実績は2物件だけで効果のほどはまだ見えないが、今後もこの方式を増やしていく予定である。Xグループがホテル事業に積極的なのは、未曽有のコロナ禍にあって一時的ではあるがホテル物件の取引市場で買い手がほぼ不在になっており、投資収益率及び競争力が高い物件を割安で購入できる機会が増えたためとしている。しかし、当社の業績は4期連続赤字で自己資本比率もわずか・・・
続きを読むには特別情報の会員申込みが必要です。
詳細は小社までお問合せください
特別情報とは
「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。
実は東京経済の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。
審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。
無料お知らせメール登録
債権・動産譲渡登記リスト、問合せ集中ランキング、特別情報が更新されたことをお知らせするメールサービスを実施しております。 メールサービスの登録は無料です。お気軽にお申込み下さい。