2022年5月11日 公開
東証スタンダードの飲食店経営E社~企業存続リスクの記載に新たな一文が追加|特別情報
中国の広東・福建料理をベースとする本格的な中華料理をうたい文句に、第1号店を東京・上野の不忍池畔にオープンし、北は秋田から西は兵庫・姫路まで16店舗を展開している。店舗によっては結婚式場を併設しているところもあり、披露宴や2次会にもよく使われている。昭和53年10月に東証2部に上場し、ピーク時に160億円を超える売上高を計上していたが、平成12年に個人投資家やメキシコ人実業家らによる株価操縦事件が起きると、これを境に業績は低迷し、赤字経営がしばらく続いた。近年は60億円台で推移していたが、新型コロナの蔓延で状況が一変する。令和3年2月期第1四半期に継続企業の前提に関する重要事象等が記載されると、懸念された資金繰りも2年6月に取引金融機関と30億円の当座貸越枠を設定して一息ついた。しかし、その後も法人予約を中心にキャンセルや延期が相次いだうえ、緊急事態宣言による全店休業や営業時間の短縮などを余儀なくされ、3年2月期の売上高は前期比76.2%減の16億円へと急減した。採算面も、雇用調整助成金や営業時間短縮協力金などの助成金5億円を受け取ったが、店舗閉鎖損失や臨時休業等による損失など、特別損失として9億円を計上したため、最終赤字は19億円となった。翌4年2月期は客足が若干戻ったが売上高は19億円にととどまり、助成金10億円を計上したものの臨時休業等による特損10億円により、9億円の最終赤字となった。資金繰りについては2年6月に設定した30億円の当座貸越枠は維持され、未実行残高は28億円あるとはいうものの、借入金27億円のうち短期(1年以内返済分含む)は22億円に達し、手元資金に対して高い水準にある。加えて、4年2月期決算で初めて、GC重要事象等の記載に「取引先金融機関に対して継続的な資金支援を要請している」の一文が加わった。当社によると・・・
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