2021年11月4日 公開
東証1部の飲食チェーンT社~多額の助成金で中間期最終黒字に|特別情報
10月25日から緊急事態宣言が解除されたが、同時に時短協力金の給付が廃止になり、当社にとって一抹の不安がよぎっている。独立系としてスタートしたが、平成22年12月に投資ファンドの子会社となり、25年4月に外食大手の連結子会社となった。店舗の大半が直営店となっており、3分の2は首都圏に集中している。令和2年2月期までは新型コロナの影響を受けずに高収益を上げてきたが、3年2月期に入るとその影響が如実に表れてくる。売上高は前期比56.7%減の174億円にとどまり、56億円の赤字に転落した。4年2月期に入っても事態は変わらず、中間期までの売上高は前年同期比57.5%減の33億円、営業赤字は51億円(前年同期は29億円の赤字)となったが、雇用調整助成金や営業時短協力金等の「助成金収入」61億円を計上し、最終は8億円の黒字(前年同期は22億円の赤字)となった。ちなみに3年2月期の助成金収入は25億円であり、4年2月期中間期がいかに助成金収入に頼っていたかがわかる。有利子負債も新型コロナ前までは数億円程度にとどまっていたが、3年8月末時点で100億円まで膨らんでいる。なお、同程度の現金同等物を有していることからすぐに資金繰りに窮するわけではないものの、資金面においても助成金収入が大きく貢献している。しかし、緊急事態宣言が10月25日に解除されて一部制限付きながら営業時間が緩和されたが、東京都は宣言解除と同時に営業時短協力金の給付もストップし、他府県も同様の措置を取っているものとみられる。雇用調整助成金については来年3月まで延長されているものの、今後は新型コロナで遠ざかった顧客をどこまで呼び戻せるかにかかってくる。4年2月期の直近予想は・・・
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