2021年10月6日 公開
東証マザーズのプリペイドカードサービスP社~株主総会を当日未明に延期|特別情報
株主の無謀とも思える要求をかわすため、株主総会の中止という奇策に打って出た。スーパーやホームセンターなどの量販店向けにプリペイドカードシステムを提供する。取引先は中小企業・小規模事業者が多く、今年6月時点の導入企業社数812社、導入店舗数は88,684店舗に及び、年間決済額は7,570億円になる。導入店が1年前に比べて10%ほど伸びているにもかかわらず売上高が落ちているのは新型コロナの影響である。平成28年9月に東証マザーズへ上場し、同年12月にスマホ向け電子マネーアプリ等を扱うX社との間で共同事業契約を締結した。その後、X社は令和2年1月ごろから当社株式を買い集め、当社の意に添わず、今年8月には45.41%を保有するまでになっていた。ところが8月25日になってX社は保有する当社株式のうち、33.27%を23億33百万円でY社に売却する。売却自体は当社も事前に知っていたとみられ、現在、Y社と業務提携に向けた協議を進めている。一方、当社の定時株主総会は9月28日に予定されていた。基準日は6月30日だから、X社は議決権の45.41%を行使できることになる。定時株主総会の招集通知は9月13日に発送されたが、このあたりからX社が難題を吹っかけてくる。従来の共同事業契約に加え、①共同事業契約において、当社が獲得可能なレベニューをX社が獲得可能となる取引を追加する、②当社により契約を終了させる場合にのみX社の未回収投資額及び違約金を支払う、との内容の覚書を交わすよう要求してきた。レベニューとは共同事業で得た利益を一定の比率で分け合うことをいうが、要するにX社の取り分を上げろというのである。②については当社だけがペナルティを課されることになる。もし聞き入れなければ、株主総会で・・・
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